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FIT2020委員長挨拶

FIT2020実行委員長 佐藤真一
FIT2020プログラム委員長 長 健太
FIT2020 実行委員長 佐藤真一(国立情報学研究所)
FIT2020 プログラム委員長 長 健太((株)東芝)

電子情報通信学会の情報・システムソサイエティ(ISS)およびヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)と情報処理学会の協力のもと開催されてきた情報科学技術フォーラム(FIT)も、FIT2020にて第19回を迎えます。

今回は新型コロナウィルス感染症の拡大の影響を考慮し、オンライン開催となります。研究者間の対面でのコミュニケーションは行えなくなる点は残念ですが、地理的な制約無く多くの人が参加可能になります。ぜひプログラムをご覧いただき、FIT2020で開催される多くのイベント、研究発表にオンライン参加し、情報科学技術の最新動向の把握に役立てていただければと思います。

FIT2020ではFIT2019で策定されたコンセプト、①情報科学技術の最新動向が一度にわかる、②視野が広がり新しい気づきが得られる、③学生や若手の研究者が夢と勇気を得られる、を踏襲し、様々なイベントを企画しています。

各研究分野におけるトップレベルの国際会議・学術雑誌で最近数年以内に採録された著者に内容を紹介いただく、トップコンファレンスセッションを、FIT2019に引き続き行います。各分野における最新技術動向やトップコンファレンスに採録されるコツなど、学生や若手を中心に多くの方が有益な情報を得ることができるセッションとなっています。

特別講演として、東京大学名誉教授の甘利 俊一先生、ファジイシステム研究所の福島 邦彦先生に「深層学習の源流を探り、未来を拓く」という題目で、人工神経回路網によるディープラーニングの基礎技術を確立されたお二人から深層学習の未来について講演いただきます。情報処理におけるホットな技術分野に関し、その源流からの長い歴史を広い視野で把握する機会になります。また、札幌・北海道においてクリエイティブな発想や技術によって次の社会を創ろうとするコンベンションである「No Maps」の取り組みについて、「NoMapsが切り拓く地図なき世界」というタイトルで講演やパネル討論を行います。FIT2020では、他に9件のイベント企画を実施します。

例年FITで開催している船井業績賞記念講演として、本年はCG黎明期からラジオシティ法に代表される様々な先駆的な研究をされていた、広島修道大学教授(東京大学名誉教授)の西田 友是先生に「半世紀を経て いつでもどこでもCG時代に」と題して、この半世紀のCGの進化について講演いただきます。

また、今年も研究会との連携企画を行います。FIT2020では電子情報通信学会のコンピュテーション研究会(COMP)、ライフインテリジェンスとオフィス情報システム研究会(LOIS)、画像工学研究会 (IE)、マルチメディア情報ハイディング・エンリッチメント研究会(EMM)、パターン認識・メディア理解研究会(PRMU)、情報処理学会のアルゴリズム研究会(AL)、オーディオビジュアル複合情報処理研究会(AVM)、インターネットと運用技術研究会(IOT)、セキュリティ心理学とトラスト研究会 (SPT)、医用画像研究会(MI)、通信研究会(IEE-CMN)、メディア工学研究会(ITE-ME)と連携します。FIT2018およびFIT2019では3研究会との共催を行いましたが、FIT2020では12研究会と非常に多数の研究会と併催ができることとなりました。FITに参加登録いただければ、すべての研究会が聴講可能になります。ぜひ聴講いただき、広範な分野についての専門的な知見や広い視野を得ることができる機会として活用いただければと思います。

FIT2020では他にも幅広い研究分野における383件の研究発表が行われる予定です。FIT2020の開催におきましては12社の方からスポンサーおよびインダストリアルセッションの協力をいただきました。ここに厚く御礼申し上げます。また残念ながら現地での開催は見送りになりましたが、開催準備に尽力いただいた現地実行委員会の皆様に感謝いたします。