特別トラック(1):グループウェアとネットワークサービス
趣 旨:
CSCW(Computer Supported Cooperative Work)やグループウェアと呼ばれている 「コンピュータによる協調作業支援」の研究は1980年代の後半から広く行われ、会議支援システム、共有ウインドウシステム、ワークフローシステム、情報共有支援システム、遠隔学習支援システム等多くのシステムがこれまで開発されてきました。これらの基本技術やシステムは、当初は企業内の既成組織など目的の明確なグループの協調作業を対象にしたものでした。しかし、近年インターネット技術の発展とともに、
企業対企業、企業対個人、また個人対個人での作業、あるいは業務にとらわれない人と人とのコミュニケーションや興味を主体とするコミュニティ形成等を対象としたネットワークサービスが、急速に広がってきています。
本特別トラックでは、有益なご発表と活発なご議論をいただいた昨年度の第62回全国大会に引き続き、CSCW、グループウェアに関する技術に加え、社会・経済活動から人と人とのコミュニケーション支援に至るまで、我々の生活のあらゆる場に入ろうとしているネットワークサービス、たとえば、電子商取引、電子図書館、ディジタルシティ、ネットワークコミュニティ、Webシステムに関する技術について意見交換の場を提供します。また、情報処理学会論文誌「グループウェアとネットワークサービス」特集号(投稿締切:2002年3月15日(木))関連の口頭発表の場としてもご活用いただけるものと考えています。積極的な論文のご投稿をお願い申し上げます。
なお、本トラックで発表された論文の中から優秀な論文には、本トラック独自の表彰を行います。
照会先:関 良明
NTT東日本 研究開発センタ サイバーシステム開発
E-mail:yoshiaki.seki@rdc.east.ntt.co.jp/yseki@acm.org
Tel.(0422)59-5264 Fax.(0422)59-5275
〒180-8585 東京都武蔵野市緑町3-9-11 NTT 本館 4F
特別トラック(2):ヒューマンインタフェース
趣 旨:
人とコンピュータとのかかわり方を研究するヒューマンインタフェースの分野は、パーソナルコンピュータ、携帯端末、情報家電などが日常社会に普及するにつれ、その重要性が急速に高まりつつある。またコンピュータの性能が向上することで
これまで実現困難であったさまざまなインタフェースが現実に使われるようになって きた。 本特別トラックでは、ヒューマンインタフェースに関する最新のトピックとして4つのキーワードについて集中的に議論する場を設け、相互の研究の促進を目指す。
なお、講演においては議論の時間を多く確保すると共に、デモ中心の発表も歓迎する。
照会先:大野健彦
NTTコミュニケーション科学基礎研究所
E-mail:takehiko@brl.ntt.co.jp
Tel.(046)240-3662 Fax.(046)240-4707
〒243-0198 神奈川県厚木市森の里若宮3-1
特別トラック(3):問題発見とモデル化−実問題の解決に向けた先進的数理モデル−
趣 旨:
理工学上の問題、特に、情報工学・情報科学による解決を想定した問題は、そのモデル化・定式化、問題解決の方針の設定、解決のためのシステムのソフトウェアまたはハードウェア上のアーキテクチャの検討、アルゴリズムとデータ構造の設計、実装および評価といった段階に沿って行われるのが普通です。これらの段階のうち、上流に近いものほど、検討が難しいとされています。
特にモデル化・定式化はきわめて難しく、しばしば「モデルができれば、問題の9割は解けたようなもの」といわれています。これまでにも、情報システム学やオペレーションズ・リサーチなどにおいて、さまざまなモデルが提案され、解析されてきました。しかし、現実の問題からどのようにモデルを作るのか、良質のモデルとは何かという最も根本的なことがらについては、研究成果が少なく、未知の要素が多く残されています。
本特別トラックは、業務の現場などで直面する問題からどのようにモデルを作ったかという実例の紹介や、質の良いモデルを作る方法などについての経験の交流を通じて、モデル化に関する学問的進歩に貢献するとともに、現場における技術者の能力の向上に資することを目的とするものです。
照会先:中條拓伯
東京農工大学工学部情報コミュニケーション工学科
E-mail:nakajo@cc.tuat.ac.jp
Tel.(042)388-7491 Fax.(042)385-9747
〒184-8588 東京都小金井市中町2-24-16
特別トラック(4):IT時代のCG・VR・CVフュージョン技術
趣 旨:
コンピュータグラフィクス(CG)技術はここ10年で急速な進歩を見せた。レンダリングエンジン・高機能フレームバッファ等を含むグラフィクスワークステーションはもとより、家庭用ゲーム機などでもハードウェア技術の革新的な技術には目を見張るものがある。しかし、多くの国産プロダクツにみられるように、ソフトウェアひいては利用技術はハードウェアの急速な進歩に追いついていない。そこで本特別セッションでは
CGを中心とした画像の利用法・利用環境・ 利用技術などをテーマとして取り上げる。すなわち、CGと、CGを取り巻く各技術、すなわち仮想現実(VR)、ビジョン(CV)はもとより、インターネット、
ヒューマンインタフェース、ソフトウェア技術などの融合を模索し、CGの新たな可能性を探ることを目的とする。そのための斬新なアイディアを集積するため、完成された研究ばかりでなくむしろ萌芽的な研究の発掘のため未完成・荒削り的な発表を歓迎する。
そして一般セッションの他、卒業研究・修士研究の成果を気軽に発表できるセッションを設けるので振るって発表申し込みをされたい。
照会先:岡田 稔
中部大学工学部情報工学科
〒487-8501 春日井市松本町1200 Tel.(0568)51-1111
E-mail:okada@cs.chubu.ac.jp/okada@okada-lab.org
http://www.okada-lab.org/