情報処理学会第88回全国大会 会期:2026年3月6日(金)~8日(日) 会場:松山大学

デジタル社会における安心安全を目指して

日時:3月7日(土) 15:20-17:20

会場:第1イベント会場

【セッション概要】 情報技術の発展は、人々の生活を豊かにし、快適な社会の実現をもたらしている。一方で、情報技術が不安や危険をもたらしてしまうという、望ましくない事象も出現している。
 本セッションでは、海外製LLMに依存するリスクに注目し、日本語特化型LLMの必要性、日本語特化型LLM開発についての講演と、ソーシャルメディア上で流布・拡散される偽・誤情報が、安全保障上の脅威として対策が求められている背景や、その脅威への対策の取組状況・研究動向の講演を行う。

司会

小林 真也(松山大学 情報学部情報学科 教授)

小林 真也

【略歴】1985年大阪大学 工学部 通信工学科 卒業,1991年大阪大学 大学院 工学研究科 通信工学専攻 博士後期課程修了(工学博士),1991年金沢大学 工学部 電気・情報工学科 助手,同 講師,助教授を経て,1999年愛媛大学 工学部 情報工学科 助教授,2004年愛媛大学 工学部 情報工学科 教授,2006年同大学 大学院 理工学研究科 電子情報工学専攻 教授,2018年南予水産研究センター 教授(兼任).2025年から現職.2017年総務省 情報通信月間 情報通信月間推進協議会会長表彰 情報通信功績賞 他.

15:20-16:20 講演(1) NICTにおける日本語特化型大規模言語モデル(LLM)の研究開発とその弱点克服に向けた取り組み

大竹 清敬(国立研究開発法人情報通信研究機構 ユニバーサルコミュニケーション研究所 データ駆動知能システム研究センター 研究センター長)

大竹 清敬

【講演概要】海外製の大規模言語モデル(LLM)を手軽に利用出来る現在の日本において、海外製のLLMに依存するリスク、日本の文化・慣習等をしっかりと反映した日本語特化型LLMを開発することの必要性等を説明し、NICTで取り組んでいる日本語特化型LLMの研究開発について説明する。また、こうしたLLMそのものが抱える弱点について触れ、その弱点を克服するために我々が取り組んでいる複数のAIをを活用できる汎用ソフトウェアプラットフォームWISDOM-LLMを紹介し、そのアプリケーションや今後の展望について説明する。

【略歴】2001年豊橋技術科学大学大学院電子・情報工学専攻修了。博士(工学)。 同年3月より(株)ATR 音声言語コミュニケーション研究所 研究員。2006年4月より、 (独)情報通信研究機構専攻研究員。2010年8月より言語基盤グループ主任研究員。 2011年4月より内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)研修出向。 2012年8月復帰。2013年7月より耐災害ICT研究センター情報配信基盤研究室室長を兼務。2021年4月より現職。ドコモ・モバイル・サイエンス賞 先端技術部門優秀賞(2015年10月)、 第61回前島密賞(2016年3月)、 文部科学大臣表彰科学技術賞(2019年4月)、 第3回日本オープンイノベーション大賞総務大臣賞(2021年2月)等受賞。 情報処理学会、言語処理学会、人工知能学会各会員。

16:20-17:20 講演(2) 偽・誤情報の脅威、対策、研究動向

鈴木 悠(株式会社ラック サイバー・グリッド・ジャパン シニアリサーチャー)

鈴木 悠

【講演概要】スマートフォンの普及と共にソーシャルメディアの利用率が上がり、誰もがインターネット上で情報を発信できる時代となった。ソーシャルメディアは情報の速報性・拡散性に優れる一方で、その信憑性が大きな問題となっている。本講演では、主にソーシャルメディア上で流布・拡散される偽・誤情報が、安全保障上の脅威として対策が求められている背景について事例と共に解説する。併せて、これら偽・誤情報の脅威に対し、現在実施されている対策の取組状況と研究動向についても解説し、偽・誤情報に係る諸問題を解決するための研究の必要性とその糸口を提供する。

【略歴】2025年情報セキュリティ大学院大学情報セキュリティ研究科博士後期課程修了。博士(情報学)。2006年に株式会社ラックへ入社。2018年より研究職に従事。同社ナショナルセキュリティ研究所副所長を経て、2021年より国立研究開発法人情報通信研究機構に出向中。情報セキュリティ大学院大学兼セキュアシステム研究所客員研究員。情報処理学会電子化知的財産・社会基盤研究会幹事。総務省サイバーセキュリティタスクフォース構成員。