6M-06
状態依存型ROU( Reflected Ornstein–Uhlenbeck)モデルによるターゲットゾーン制為替レートのモデル化
○中原涼次,中野直人(明大)
本研究では、香港ドルのターゲットゾーン(TZ)制度下における為替レートの挙動を説明するため、既存のROU(Reflected Ornstein–Uhlenbeck)モデルに実際のマネタリーベース情報と状態依存ボラティリティを組み込んだ拡張モデルを構築する。従来モデルは、境界付近で観察される滞留性や制度特有な挙動を十分に捉えられない点が課題であった。これに対し本研究では、価格水準に応じて変動性が変化する拡散構造と、TZの上下限で非対称な反射機構を導入することで、TZ制特有の挙動を表現する。USD/HKDの日次データを用いたモデリングの結果、提案モデルは分布適合度の面などで既存のROUモデルを上回り、ターゲットゾーン型為替レートの再現性向上に有効であることが示された。