情報処理学会 第88回全国大会

5ZD-09
医療視覚言語モデルにおけるハルシネーション抑制に向けた推論過程の選好学習
○長見麟太郎,濱上知樹(横浜国大)
医師の負担軽減に向け,医用画像から腫瘍の状態を説明する医療VQAタスクに社会的要請が高まっている.しかし既存モデルは,複雑な論理過程を要する質問に対して,事実に基づかない回答を生成しやすい課題がある.そこで本研究では,誤った推論プロセスを棄却する学習手法を提案する.本手法は,推論の順序や臓器間の関係性などを意図的に誤らせた推論を否定例として学習することで,階層的な文脈特徴の獲得を目指すものである.実験の結果,提案手法は抽象的な質問や空間的推論への回答精度を向上させた.さらに質問の前提条件を正しく否定するクリティカルシンキングの獲得が確認され,臨床応用における信頼性向上への寄与が示唆された.