情報処理学会 第88回全国大会

5ZC-07
サンプルホールドを用いた音響信号の動的な高音域補間手法 - 上限周波数の自動推定とスペクトル傾斜に基づく適応制御 -
○清水ゆま,小野良太(北海道情報大)
近年、普及する動画配信や歴史的アーカイブ等で課題となる高音域欠落に対し、サンプルホールドの折り返し雑音を応用した低演算負荷な帯域拡張手法を提案する。従来法はパラメータが固定的で柔軟性に欠けたが、本手法はFFTと累積エネルギーを用いた探索により、入力信号のカットオフ周波数を自動かつ高精度に推定する。この推定値に基づく再サンプリングで高域成分を生成し、さらにスペクトル傾斜の線形回帰解析とHigh Shelf Filterによる適応的なゲイン制御を行うことで、聴感上の自然さを確保した。評価の結果、音源特性に応じた最適なリアルタイム拡張処理を実現し、聴感上の明瞭度を著しく向上させる有効性を確認した。