情報処理学会 第88回全国大会

2ZB-06
複数専門家の判断基準を選択的に統合する選択的知識蒸留における誤診断情報混入を用いた病理診断AIの汎化能力向上方式
○土尾崇太,渡邉聖人(筑波大),Wonjik Kim(産総研),上原和樹(琉球大),野里博和,坂無英徳(産総研)
病理診断では同じ画像でも専門医間で判断が異なる観察者間変動が課題であり,教師データにラベルノイズを生じさせる.本研究では,複数AIの合意形成過程に意図的な誤診断を混入させることで,生徒モデルに誤情報を排除し正しい知識を選択する能力を獲得させる手法を提案する.具体的には,異なる判断基準を持つ複数の教師モデルと誤診断生成モデルを用意し,生徒モデルが画像ごとに各教師への信頼度を動的に調整しながら知識を統合する.乳がん病理画像データセットでの実験では,提案手法(F値89.3%)が真のラベルで学習したモデル(F値87.5%)を上回り,ノイズを含むデータからより高精度なモデルを構築できることを実証した.