2T-07
ゼロ知識証明により受益者のアドレスを秘匿する使途確約型のデジタル寄付スマートコントラクト
○平田駿輔,川原圭博(東大)
寄付において、従来の現金寄付の不透明さを解消するために、現金を送る代わりにすべてのトランザクションを誰もが見られるブロックチェーンの上で暗号資産を送ることが提案されている。しかしながら、ブロックチェーンの透明性はかえって受益者のアドレスまで公開し、受益者のプライバシーを侵害しかねないという課題がある。そこで本稿は、寄付者、NPO 法人、受益者、受益者にサービスを提供する事業者の間の寄付金のトランザクションを暗号化し、第三者が受益者のアドレスを含むトランザクションデータ全体を見られなくするプロトコルを提案する。本プロトコルの特長は、暗号化されたトランザクションは寄付取引における受取人に加えて寄付者も復号でき、これによって寄付者だけに寄付金の透明性を保証する点である。