情報処理学会 第87回全国大会

7ZN-06
視聴覚統合作用による奥行き感の変化
○阿部紘輔,石原彰人(中京大)
効果的な情報メディア機器開発の課題として、3次元空間知覚に対する視聴覚の相互作用の解明が挙げられるが、未解明な部分も多い。本研究では、3次元知覚の中でも奥行知覚に対して視覚情報と聴覚情報が強く相互作用を示す刺激条件や組み合わせについて調べた。
 実験では、ディスプレイ上に絵画的手掛かりを与えた奥行き方向に運動する視覚刺激を提示すると同時に、音強度が変化する聴覚刺激を与える実験刺激を使用し、視覚刺激状の基準刺激に対して主観的に等距離と知覚する位置を答えさせることで奥行知覚量の変化を計測した。
 その結果、視覚的な大きさを手掛かりとする条件と音強度が増大する条件において、奥行知覚に対して影響が見られた。