情報処理学会 第87回全国大会

7ZD-02
日本の産業展示会における情報セキュリティリスクの特定と対策- 中小企業を守るための物理的、技術的、人的対策の提言 -
○中里奎太(情報経営イノベーション専門職大)
本研究では、日本の産業展示会における情報セキュリティリスクを体系的に分析し、物理的、技術的、人的視点から包括的な対策を提案した。産業展示会は新製品や技術の発信と商談機会の創出において重要な役割を果たしているが、その一方で、情報流出やサイバー攻撃、物理的な盗難といったリスクにさらされやすい環境である。本研究は、これらのリスクを特定し、実証例や既存文献を基にした対策を提示することで、特に中小企業が安全に展示会を活用できる環境の構築を目指している。
具体的には、展示物の盗難防止やデジタル化による情報漏洩対策、VPNの活用や端末セキュリティの強化、さらに社員教育と来場者認証制度の導入など、多角的なアプローチを提言した。これらの対策により、展示会における情報セキュリティを強化し、企業が持続的に競争優位性を保ちながら事業展開を行うための基盤を提供することを目的とする。