7U-04
深層学習による集中治療期脳波の分類のためのドメイン汎化手法の検討
○備後拓真,矢野 肇,芦崎太一郎,甲田一馬,十河正弥,松本理器,高島遼一,滝口哲也(神戸大)
意識障害のある集中治療期の患者に対しては,脳がてんかん発作を起こしうる重篤な状態かどうかを迅速に判断し,適切な処置を施すことが重要である.これには脳波のモニタリングが必要だが,専門医への負担が大きいため,自動判読システムによる支援が期待されている.関連研究では,訓練データ外の被験者へのモデルの一般化が課題となっている.そこで本論文では,モデルを損失が小さく,かつ周辺が平坦であるようなパラメータへと収束させることで,未知のドメインへの汎化性能を改善するSAGM(Sharpness-Aware Gradient Matching)という手法の検討を行った.実験の結果,SAGMは集中治療期脳波の分類において,訓練データ外の被験者データに対する性能を向上させることが示された.