7T-08
骨導提示音による気導提示音抑圧のための振幅・位相条件の検討
○幸田怜奈(山梨大),鵜木祐史(北陸先端大),小澤賢司,鳥谷輝樹(山梨大)
現在、耳を塞がない騒音抑圧技術が求められている。
筆者らは開放耳において、骨導提示音により気導提示された純音が約5 dB抑圧されることを実験により示した。
本研究では、広帯域の雑音を骨導提示音により抑圧することを目的とし、広帯域の信号に対して気導・骨導提示音が互いに相殺されるために必要な振幅・位相条件を検討した。純音抑圧実験により決定した各参加者における振幅・位相特性を基に周波数サンプリング法でのFIRフィルタを設計し、白色雑音を250 Hzから4000 Hzの帯域制限した定常雑音に対してフィルタリング処理を行った。これにより、骨導提示音を用いて、気導提示雑音が抑圧できる可能性を示した。