情報処理学会 第87回全国大会

7R-02
ニューラルネット型将棋評価関数“NNUE”の15パズルへの応用
○松本卓之,今井敏行(和歌山大)
CPUのみで高速に動作するニューラルネット型将棋評価関数「NNUE」は将棋AIの大会で結果を残しており,その有用性を示している.将棋と類似性のあるチェスにおいては応用がなされているが,他の分野ではまだ応用例が見つかっていない.NNUEの特徴である軽量なニューラルネットワークを用いた高速な探索は他分野でも応用が可能ではないかと考え,まずは15パズルのようなスライドパズルゲームへの応用を研究した.応用手法は,与えられたパズルの盤面から最短経路長を予測する評価関数NNUEを強化学習により作成し,その評価関数を用いてIDA*探索により完成図までの経路を求めた.これを既存の解法と比較し,スライドパズルにおけるNNUEの有用性を検証する.