情報処理学会 第87回全国大会

7F-06
逆埋め込みに基づく埋め込みベクトル空間中の多様な難度尺度の解釈法
○江原 遥(東京学芸大)
テキストの意味をベクトルで数値表現する埋め込みベクトル空間は,自然言語処理の基盤技術である.教育分野で重視される難度尺度も意味の一部と捉えられ,埋め込み空間中に軸として存在すると考えられる.難度尺度には,「言語としての難度」や「内容の科学的難度」など多様な種類が存在するが,これらが埋め込み空間中でどのように埋め込まれているかについてはよく分かっていない.近年,埋め込みベクトル空間に対し,必ずしも訓練データにテキスト例のないベクトルを入力として,埋め込み元のテキストと予想されるテキストを復元(生成)する「逆埋め込み」の技術がセキュリティ等の目的で研究されている.本研究では,この逆埋め込み技術を教育分野に応用し,埋め込み空間中の多様な難度尺度の軸の候補に対して各軸候補のテキスト例を生成・評価することで,これらの軸候補を解釈・評価する手法を提案する.