7D-04
適応的二値化処理に基づく温度勾配ゲル電気泳動画像のスピド自動検出法
○鈴木雅人,阿部 巧,レウェティ要,北越大輔(東京高専)
GPMA法は,ランダムPCRによって抽出されたDNA断片を温度勾配ゲル電気泳動法(TGGE)で処理し,ゲノム固有で再現的な情報であるスピドを抽出する技術である.しかし,TGGEで得られるバンドパタン画像は輝度や鮮明度が局所的に異なり,またバンドが互いに交差したり重なったりするため,DNA断片の融解によってバンドの軌跡が急激に変化する点,すなわちスピドの位置を全て正確に検出することは困難であった.そこで本研究ではこれらの問題点に対処するため,二値化処理フィルタを適応的に作用させる方法を考案した.その結果,提案アルゴリズムによって,これまで自動化が困難であったスピドの検出精度を,実用化のレベルまで引き上げることができた.