6ZL-02
施設トマト栽培における温暖化による例外的な収量変動の分析
○加美山玲桜,南野謙一(岩手県大)
近年の温暖化・異常気象により,施設トマト栽培において,日照不足,高温障害,病害虫の被害などによって,例外的な収量変動が起きており生産者にとって大きな問題となっている.本研究では,気象データ,センサーデータおよび収量データを用いて平時の収量モデルを開発して,実際の収量の値の差から変動の傾向を分析・予測する.将来的には例外的な収量変動を予測するモデルを組み込んだ精度の高い収量予測モデルの開発につなげる.対象圃場は岩手県でトマトハウス栽培を営む,いわて若江農園で,フェンロー型温室を使用,作型は長期多段取り栽培で行っている.分析の結果,これまで発生していなかった気象被害,病害虫被害が出て例外的な収量変動がしばしば起こっており,通常の収量に戻るのにかかる時間は,それらの原因によって変化するため個々の原因に対応したモデル開発が重要であることが分かった.