情報処理学会 第87回全国大会

6S-01
多重解像度画像による周辺情報を考慮した自動着色手法の提案
○高村亮佑,渡邉大起(千葉大),前島謙宣(オー・エル・エム・デジタル,IMAGICA GROUP),品川政太朗,舩冨卓哉,向川康博(奈良先端大),久保尋之(千葉大)
アニメーション制作における着色工程の効率化を図るため、機械学習による高精度な着色技術が注目されている。その一つのパッチベース学習には、小さいパッチでは局所的な特徴しか得られず、高精度な着色が難しい課題がある。そこで本研究では、大域的な情報を取得するため、多重解像度画像を用いた新たな自動着色手法を提案する。多重解像度画像とは、元画像を縮小して異なるスケールの画像を生成し、中心座標を基準に領域を切り出して作成される。これをパッチとともに入力することで、周辺情報を活用した学習が可能となる。検証の結果、複数キャラクター間の正確な着色や、少ない線画情報での領域判断が可能になり、着色精度の向上を確認した。