情報処理学会 第87回全国大会

6F-01
グローバルデジタル共通通貨(GDCC)の金融市場発展への貢献
○乾 泰司(Citronシステムズ),髙橋 亘(阪経大)
近年、各国中銀においてCBDCの導入・発行を企画・検討・実施する動きが顕著に見受けられる。また、国を跨ぐ支払決済が飛躍的に増加している。このような環境下、著者等は、米ドルに代わりクロスボーダーでの決済を主に担うグローバルデジタル共通通貨(GDCC)を各国中銀が、現金同様にその負債として発行することを提案してきた。各国通貨と共存する形(各国の金融政策が残る形)で、GDCCを発行するスキームである。その際、GDCCおよびGDCC建債券(GDCC-B)の発行および流通に際し、分散台帳技術(DLT)を活用することにより、特定の国の証券保管振替機構や決済システムに依存することなく、通貨を発行し、グローバルな金融市場の発展に資するという案である。