5ZM-01
APIを用いたデータ開放の可能性と企業によるデータ囲い込みに関する比較研究
○川村弘希,加藤綾子(東洋大)
本研究は、企業によるデータ囲い込みと、APIを用いたデータ開放という相反する動向を指摘し、それらが企業の事業活動や消費者に与える影響について考察した。データ囲い込みは企業の競争優位性強化や消費者の利便性向上に繋がるが、消費者の選択肢を狭めるという課題がある。一方、APIを用いたデータ開放は、消費者の選択肢を広げ、新規事業者の参入を促進してイノベーションを生む可能性があるが、標準化や接続コストの問題があり、Reciprocity(互恵性)の観点を導入することが重要である。本研究が日本や海外の事例を比較検討した結果、APIを用いたデータ開放が総じてより良い結果を生むとの結論に至った。