情報処理学会 第87回全国大会

5ZD-06
動的解析システムにおけるパッキングされたマルウェアのバイナリ取得手法
○岡村晃誠,毛利公一(立命館大)
近年,マルウェアの高度化に伴い,静的解析を妨害するパッキングが広く使用されている.パッキングされたマルウェアに対する静的解析は,アンパッキングを行わなければならないため,時間を要する.本研究ではパッカーの耐解析機能を回避するアンパックされたバイナリを取得する動的な手法を提案し,静的解析への寄与を目指す.ゲストOSがデバイスを直接管理するVMMであるBitVisorをベースとし,解析システム特有の特徴を持たない仮想環境を構築する動的解析環境Alkanetを利用することで,透過的なメモリダンプを実現した.本論文では,UPXに対するアンパッキングを実現し,他のパッカーへの適応可能性について示す.