5S-08
照明と撮像の同期遅延による像のズレを用いた散乱媒体中の物体位置推定
○小松良輔,大石真也,久保尋之(千葉大)
近年、製造ラインの自動化に伴い、製品の非破壊検査により異物や不純物の位置情報を取得することの必要性が高まっている。しかし、乳液や牛乳などの半透明な媒体は光の散乱により視認性が悪く、位置推定が困難となる。本研究では、この課題を解決するため、プロジェクタの照射とカメラの撮像のタイミングを同期したシステムを用いる。この同期に意図的な遅延を加えると、物体の位置に応じて像にズレが生じる。このことを利用して、様々な遅延時間で計測した結果から物体の位置推定を実現した。検証の結果、単純な撮影手法で半透明な媒体中の物体の位置推定が可能であることを確認した。