情報処理学会 第87回全国大会

5Q-07
大規模言語モデルによる現代短歌の評価
○淺井 馨,森美咲希,岩崎拓未,本多泰理,佐野 崇,高柳祐子,中村周吾(東洋大)
 短歌の良し悪しの判断には「常識」が必要であり、また多様な評価基準が存在するため、その良さを客観的に定義することは容易ではない。
 本研究では、大規模言語モデル(LLM)を用いて「常識」に基づいた短歌の解釈を行い、良い短歌を抽出することを試みた。東洋大学が主催する現代学生百人一首のデータセットを用い、受賞作品2120首と落選作品10643首を対象として分析を行った。LLMに短歌を説明させ、その説明文と短歌を合わせての分析や標語との対比を通じて、受賞作品の抽出が可能かを検証した。その結果、短歌の分散表現ベクトルに対して従来の機械学習法を用いた場合よりも高い精度を得ることができた。