5E-02
アートが人に与える正と負の感情に関する心理実験に基づいた検証
○中津良平,金井 舜,嘉沢 剛(京大),北林一良,川田浩孝,宮田愛恵(セイコーエプソン),土佐ナオコ(京大)
アート鑑賞が人に正の感情と負の感情を同時に与える可能性持つことを、心理実験によって検証した。映像を床面に投影する没入空間を構築し、筆者の一人が制作したビデオアートを投影し、27名の被験者に3種の異なった位置から鑑賞し、評価してもらった。評価項目による評価結果を比較したところ、印象に関わる9項目の評価項目が、高い評価値を得た項目と低い評価値を得た項目の2種類に分類された。さらに、評価値が高い項目はアートとしての評価、言い換えると「非日常的な快」に関わる評価項目であり、評価値が低い評価項目は通常の快不快に関わる評価、言い換えると「日常的な快」に関わる評価項目であることがわかった。