情報処理学会 第87回全国大会

4X-08
動的重み付けを用いた教師モデル選択による不一致ラベル環境下での適切な分類を実現するAIモデルの研究
○渡邉聖人(筑波大),上原和樹(琉球大),Wonjik Kim,野里博和,坂無英徳(産総研)
高精度な画像分類AIモデルの構築には一貫性のあるラベル付きデータが必要である.しかし,専門家間の判断基準の違いや専門家自身の体調などから一貫性のないラベルが付与される分野が少なくなく,分類性能の低下要因となっている.本研究では,入力画像の特徴とラベル情報を基に,複数の教師モデルの知識を動的に重み付けし,生徒モデルに蒸留する手法を提案する.提案手法により,ラベルが不一致な環境下でも適切な分類のための知識を生徒モデルに学習させることが可能になる.病理画像診断を対象に数種類の肺腺がんを含むデータセットを用いた実験において,提案手法はMacro-F1スコアで既存手法を上回り,診断精度の向上を確認した.