情報処理学会 第87回全国大会

4U-07
雇い止め問題の解決に向けた労働市場シミュレーションモデルの構築
○佐藤清隆,中村 誠(新潟工科大)
日本の労働問題のひとつである「雇い止め」とは,有期雇用契約が終了する時に,事実上の解雇となることを指す.この問題を解決するため,マルチエージェントモデルを用いた労働市場のシミュレーションモデルの構築を本研究の目的とする.モデルの概略図を図1に示す.規模が同じ3つの異なる企業が存在し,それぞれが有期雇用労働者と無期雇用労働者を雇用している.労働者エージェントは,無職,有期雇用,無期雇用の 3つの状態を持ち, 各企業は経済状況に応じてこれらの労働者を採用または解雇する.無職から有期雇用、無期雇用への移行など,労働者がどのように遷移するかを分析し,雇い止めを防ぐための条件を導き出した.