情報処理学会 第87回全国大会

4M-04
高卒新卒人材の空間特性を定量化する指標の開発とその意思決定への利用の試み
○小林潤之介,佐藤彰洋(横浜市大)
高卒人材は在籍した高等学校の近くで就職を希望する傾向にあり、企業の近隣高等学校の有無が高卒新卒人材の採用難易度に直結する。さらに、2024年3月末時点での全国の高卒新卒者の求人倍率は3.98倍で、バブル期を上回り、過去35年間でもっとも高い水準となっている。そのため、高卒新卒人材の空間特性を定量的に把握することには高い需要が存在する。本研究では、高校から工場までの距離を大圏距離と道路移動距離により算出することで、空間近接性を考慮した指標値算出方法を提案する。さらに、工場位置座標と令和6年高校卒業者数・就職者数に関する実データをもとに、提案手法により高卒新卒人材の獲得容易性を定量的に評価できる指標値を算出した結果について報告する。また、本提案アルゴリズムを組み込んだ企業立地評価Webデータアプリケーションの試作についても説明をする予定である。