4G-05
自動車視点の観測調査において余裕の少ない歩行者の道路横断意図が観測された事例の比較
○木平 真,森 健二,矢野伸裕,新井棟大,萩田賢司(科学警察研)
先行研究では,ステレオカメラを搭載した実験車両を用いて,横断しようとする歩行者までの距離を計測する調査を行い,その際の歩行者の行動がどの程度の安全性であったか,余裕時間の考えを用いた指標を提案した.本研究では,余裕が十分にはない場面にもかかわらず,横断意図が観測された複数の事例について,同様の余裕時間であるのにその後の当該歩行者の行動が横断の実施,非実施と異なる判断に分れたものがあったことから,周囲の状況等の違いから判断に影響した要因について検討したところ,近隣の横断施設の有無や後続車の有無について差異があり,これらも横断を実施するかどうかの判断に影響する要因であるものと考えられた.