情報処理学会 第87回全国大会

2ZE-04
Label Differential Privacyにおけるラベル情報漏洩の要因分析
○関口ひなた(お茶の水女子大),高木 駿,長谷川聡(LINEヤフー),松本茉倫,小口正人(お茶の水女子大)
差分プライバシは汎用性の高いプライバシ保護手法として広く研究されているが、分析精度が低下するという課題がある。この課題に対処するため、「ラベル差分プライバシ」が提案されている。この手法では、特徴量を公開データと仮定し、ラベルのみにノイズを加えることでプライバシを保護する。しかし、公開されている特徴量の特性によっては、機密情報であるラベルが容易に推測される可能性がある。本研究では、ラベル差分プライバシにおけるラベル情報の漏洩に影響を与えるデータ特性を数学的および実験的に分析し、どのような要因が漏洩を引き起こすのかを明らかにした。より安全で実用的なプライバシ保護手法の設計に貢献することを目指す。