2ZE-02
準同型暗号の実行時間の現状 -実行環境と性能による違い-
○岡本 光,籠谷悠里,赤池英夫(電通大)
準同型暗号は「2つの数A、Bに対応した暗号文に演算を行うことで、AとBが何であるかを計算機が知ることなく、2つの数の和や積に対応した暗号文を得ることができる」という性質を持つ。そのため、データの安全確保と高度利用を両立できるとして、機敏な情報を扱う、医療や金融の分野で期待が高まっている。しかし、準同型暗号を用いた計算は、データを暗号化せずに行う計算に比べて実行に時間がかかる。準同型暗号の実用化には高速化が欠かせないが、そのためには現状の実行時間の把握が欠かせない。本研究では、サーバやノートパソコン、IoTデバイスで実行時間を測定し、今後の高速化の必要性を検討した。