2W-08
深層学習による埋め込み表現を用いた鉄鋼熱間圧延の巻取温度予測
○紺野匠宏,竹川修平,成田大起(早大),新居稔大,関本真康,齋藤 亮(TMEIC),内田真人(早大)
鉄鋼製造の熱間圧延工程における巻取温度は、製品品質を左右する重要な要素である。しかし、従来の物理モデルでは、製造プロセスの複雑な挙動や多様な因子を十分に反映することが困難であった。本研究では、深層学習を用いて、寸法や材質の違い、時系列データを考慮した高精度な巻取温度予測モデルを提案する。センサデータと注水パターンを独立した埋め込み空間で表現し、それらの内積を用いて製品特性と冷却効果の差異を適切に捉える手法を採用した。このアプローチにより、従来手法に比べて予測精度を大幅に向上させることに成功した。本手法は、鉄鋼製造工程の効率化と品質向上に貢献する新たな可能性を示している。