情報処理学会 第87回全国大会

2V-05
Vision TransformerによるMRI画像のADHD分類と部位重要度解析
○前田祐子(上智大),沖村 宰(昭和大),深澤佑介(上智大)
本研究では、MRI画像を用いてADHD(注意欠陥・多動性障害)の分類モデルを構築し、画像の部位ごとの重要性を解析した。データには、Neuro Bureauが公開しているADHD-200データセットを使用した。具体的には、MRI画像をX, Y, Z軸でそれぞれ9分割し、計27部位に分割した画像を対象に、Vision Transformer(ViT)、ResNet、CNNの3種類のモデルを構築して精度を検証した。各モデルごとに独立して分類精度を評価し、どの部位およびモデルがADHD分類において最も有効であるかを検討した。その結果、海馬を含む部位の画像を用いたモデルが最も高い精度を示し、特にVision Transformer(ViT)が最も優れた性能を発揮した。この結果は、海馬の回旋の様子がADHDと相関があるとされる既存の知見とも一致している。