2R-04
医師事務負担軽減のためのローカルLLMによるRAGを用いた医療文書生成
○岩﨑 愛,濱上知樹(横浜国大)
医師の所定外労働の一因として医療文書作成の負担が挙げられ,その軽減のためにLLMの活用が進められている.一般的に文書生成タスクにおいてクラウドLLMを用いた手法が用いられるが,医療情報を扱う際には情報漏洩や医療特化モデルの構築が困難といった課題が存在する.本稿ではこの課題に対して,ローカル大規模言語モデルを活用した診療情報提供書の自動生成手法を提案する.提案手法は従来手法と比較して,情報漏洩のリスクを低減し,かつRAGを活用することでハルシネーションと情報省略を防止する効果が確認された.本手法は特定の医療機関や診療科に依存せず,医療文書作成業務の効率化と業務時間短縮に寄与する.