情報処理学会 第87回全国大会

2M-09
機械学習による株価予測手法の提案ー残差リターンに潜む株価変動パターンの活用ー
○小山勝之,乾 孝治,中野直人(明大)
本稿では、株式収益率から市場共通変動要因を除外した残差リターンに注目し、深層学習による予測と投資戦略応用可能性について報告する。残差に注目することで、市場の状態に依存しない価格変動を学習させることを意図している。また、特徴量として異なる時間間隔の収益率を直近の粒度を高めるように採用することで、長期のトレンドを捉えつつ、短期的な変動を予測できるモデルを目指した。深層学習の方法としては、従来から用いられてきたLSTMの他に、TimesNet(Haixu Wu, 2023)やiTransfomer(Yong Liu, 2024)を適用した。投資戦略としては、マーケットニュートラル・ロングショートを採用した場合のパフォーマンスの安定性や累積パフォーマンスについて比較、検討をした。