2M-02
Slackチャットログを用いたコミュニケーションの定量的分析手法に関する一考察
○若月耕紀,雲居玄道(長岡技科大)
本研究では,Slackチャットログからチャネルと呼ばれる組織内グループごとに分析し,現状と将来の方向性を示唆する手法を提案する.従来のグラフ埋め込み手法に基づく分析は組織改善の具体的指針を得るには至っていなかった.そこで本研究では,GraphVAEを応用し,コミュニケーションログを潜在空間に圧縮し再構成するアプローチを採用した.実データを用いた実験では,組織内の立場や接続情報の再構成精度を評価し,潜在空間の可視化により組織の特徴を定量化した.結果として,組織の改善方向に対応したグラフ構造の変化を具体化する可能性が示された.今後は再構成精度の向上と,組織改善のモデル設計に向けた応用を検討する.