2C-06
不完全情報下における直接互恵性に関する研究:行動の取り違えと見間違え
○川下嵩人,岩﨑 敦,谷川颯希(電通大)
本研究では、繰り返し囚人のジレンマにおいて、行動の取り違えと見間違えが直接互恵性に与える影響を吟味する。直接互恵性とは、どのように相互協力を維持するかを考える枠組みである。しかし、プレイヤが行動を取り違えたり、見間違えたりする不完全情報下において、それがどうなるかは十分にはわかっていない。そこで、従来よく用いられる1期記憶戦略に着目し、取り違えと見間違えでその戦略空間がどのように変わるかを議論し、突然変異付きレプリケータダイナミクスの帰結において、どのような直接互恵性が構築されるかを示す。