2B-01
CM好感度, 何に効く?:消費者行動ファネルへの影響検証
○川田琢磨,奥野圭亮,小野澤峻(電通),澤田悠太,石川隆一(電通デジタル),田中悠祐,稲葉弘明,大越 貫(電通),宮尾祐介,米倉将吾,韓 南琦,ロマン アラン,中川 聡(東大)
テレビCM好感度が消費者の購買行動に与える影響を、パーチェスファネルを用いて定量的に分析した。ビデオリサーチ社「クリエイティブカルテ」のCM調査データ(3,387本、有効回答数約180万件)に対しパス解析を実施し、CM好感度及び説得力がファネル各段階(認知・興味関心・購買意向)に与える影響を検証した。結果、CM好感度の購買意向への総合効果は0.701と極めて高いことが示された。また、視聴者による自由記述回答を対象に、大規模言語モデルや主成分分析等を用いたテキストマイニングを行い、「直感的な魅力」を高める表現の重要性、および「表現の不足・不発」による効果減衰の可能性を示唆した。本研究は、CM好感度の効果を実証的に示すものである。