2A-04
プロセスバリアントの分類に基づく業務プロセスの分析・改善
○稲田周平,角晴美子(慶大),斎藤 忍(NTT コンピュータ&データサイエンス研究所)
本研究では,ある企業の見積書発行業務におけるイベントログを活用し,業務の問題抽出や改善案の着想を得るためのプロセス分析手法を考察する.従来のプロセスマイニングでは,一般的に,そこでのプロセスバリアントを統合化したプロセスモデルを出発点として業務の分析が行われる.しかしながら,この統合化には,モデルの複雑化やこれに伴う個別課題の見落としといった問題も存在する.本研究では,こうした問題意識に基づき,統合化前のプロセスバリアントをいくつかのパターンに分類し,ここに業務改善手法の一つであるIE(Industrial Engineering)手法の考え方を取り入れることで,業務プロセスの可視化や問題抽出を支援する方法を考察する.