1ZE-06
標題:Web サーバにおけるTorブラウザからのアクセス検知
○小島彰悟,吉浦紀晃(埼玉大)
サイバー犯罪における犯人特定を困難にさせる要素の一つに,匿名化ツールの存在があげられる.Tor ブラウザはクライアントとサーバの間に複数のプロキシを経由させ,Web サ ーバにアクセスするクライアントの IP アドレスを偽装する匿名化ツールのひとつである. Web サーバからはアクセス元の端末の IP アドレスを特定できず,掲示板サイトなどへの不 適切な書き込みがあった際に,その送信者の特定を困難にしている.そのため,Tor ブラウ ザを用いた Web サーバへのアクセスを検知,ブロックすることは犯罪予防の観点から有効 であると考える.本論文では,Tor ブラウザの形成するネットワークによって発生する通信 の遅延を利用した Tor ブラウザの特定を行う.