情報処理学会 第87回全国大会

1P-01
物体の回転に対する不変性を備えた3次元点群の形状補完
○林田和真,古屋貴彦(山梨大)
実世界の物体をスキャンして獲得する3次元(3D)点群は,自己遮蔽等により形状の欠損が発生する.また,物体とスキャナ相互の姿勢により3D点群に回転が生じる.近年では深層学習を用いた3D点群の形状補完が研究されている.従来法は,向きの揃った点群を前提とするため,点群の回転により補完精度が低下する.本研究は3D点群の回転に影響されない形状補完をねらう.提案する3D点群向けTransformerは回転の影響を受けない局所座標系上で形状補完を行う.また,効果的な形状特徴抽出のために転移学習を導入する.実験の結果,提案法は回転不変であり,物体に回転がある条件では従来法より高い補完精度を示すことが分かった.