1K-03
不安定環境下における高精度時刻同期
○西 泰希,廣津登志夫(法大)
高精度時刻同期は産業ネットワークや5G通信をはじめとする現代の分散システムにおいて不可欠であり, IEEE1588によって標準化されたPrecision Time Protocol(PTP)が用いられている.この精度向上のためには正確な伝送遅延の測定が必要となるが,周辺のトラヒックや機器の構成,設定によってはそれが難しい場合がある.本論文では,これらが原因で発生する遅延のばらつきを実環境の調査によって明らかにし,eBPFを用いた遅延補正機構を使って統計的な補正をおこなう.