イベント企画
トップコンファレンス7-2 ネットワークとセキュリティ
2023/9/8 13:10-15:40
第5イベント会場
第5イベント会場
座長:山下 恭佑(大阪大学)
13:10-13:30 講演(1) 【タイトル邦題】 LWE仮定と鍵なし多重衝突困難ハッシュ関数に基づく公開コイン3ラウンドゼロ知識証明 | |
清島 奨(日本電信電話株式会社 社会情報研究所) | |
【原発表の書誌情報】 Kiyoshima, S. (2022). Public-Coin 3-Round Zero-Knowledge from Learning with Errors and Keyless Multi-Collision-Resistant Hash. In: Dodis, Y., Shrimpton, T. (eds) Advances in Cryptology -- CRYPTO 2022. CRYPTO 2022. Lecture Notes in Computer Science, vol 13507. Springer, Cham. https://doi.org/10.1007/978-3-031-15802-5_16 | |
【概要】 主要な暗号プロトコルの一つであるゼロ知識証明には証明者-検証者間で少なくとも3ラウンドの通信が必要という下界が知られている。本講演では、公開コインという追加の性質を満たすゼロ知識証明について3ラウンドの通信が十分であることを(信頼度の高い暗号学的仮定を用いて)証明した理論的結果について紹介する。 | |
【略歴】 2013年、京都大学大学院情報学研究科修士課程修了。同年、日本電信電話株式会社入社。2019年よりNTT Researchに在籍。専門は暗号理論。京都大学博士(情報学)。 | |
13:30-13:50 講演(2) 【タイトル邦題】 実世界の正規表現におけるDoS脆弱性の修正 | |
千田 忠賢(NTT社会情報研究所 ) | |
【原発表の書誌情報】 N. Chida, T. Terauchi: Repairing DoS Vulnerability of Real-World Regexes, Proc. IEEE Symposium on Security and Privacy (SP), pp.2060-2077 (2022). | |
【概要】 近年、正規表現エンジンを対象としたDoS攻撃である Regular Expression Denial of Service (ReDoS) が注目を集めている。本研究では、ReDoS脆弱性のある正規表現を自動で修正する技術について紹介する。特に、本研究では実世界で広く利用されている拡張機能である後方参照や先読みなどを含む正規表現を対象にReDoSの修正を考える。 | |
【略歴】 2017年横浜国立大学大学院博士前期課程修了.同年日本電信電話株式会社(NTT)入社.2023年早稲田大学博士後期課程修了.博士(工学).形式言語・オートマトン理論やそれらの実世界への応用に関する研究に従事. | |
13:50-14:10 講演(3) 【タイトル邦題】 DualCheck: ボット判定の機会を活用した情報セキュリティ・倫理のマイクロラーニング | |
吉川 諒(東京大学 学際情報学府 矢谷研究室 ) | |
【原発表の書誌情報】 Ryo Yoshikawa, Hideya Ochiai, and Koji Yatani. 2022. DualCheck: Exploiting Human Verification Tasks for Opportunistic Online Safety Microlearning. In Proceedings of the Eighteenth Symposium on Usable Privacy and Security (SOUPS 2022), 19–37. | |
【概要】 本研究では,reCAPTCHA等のボット判定タスクの代わりに情報セキュリティ・倫理に関する選択肢問題を出題する,DualCheckを提案する.DualCheckによって,日常のインターネット利用の中で定期的に知識を得られることが期待される.ユーザスタディを通して,DualCheckによる知識定着効果と,使いやすさが明らかになった, | |
【略歴】 東京大学工学部電気電子工学科を2022年に卒業.同年に東京大学大学院学際情報学府修士課程に進学し,在籍中.2021年より矢谷研究室に所属し,HCI・ユーザブルセキュリティに関する研究を行っている. | |
14:10-14:30 講演(4) 【タイトル邦題】 Q&Aサイトに投稿されたセキュリティ・プライバシー関連質問の内容分析 | |
長谷川 彩子(NICT サイバーセキュリティ研究所 研究員) | |
【原発表の書誌情報】 Ayako A. Hasegawa, Naomi Yamashita, Tatsuya Mori, Daisuke Inoue, and Mitsuaki Akiyama. Understanding Non-Experts' Security- and Privacy-Related Questions on a Q&A Site. In Proceedings of the 18th Symposium on Usable Privacy and Security (SOUPS'22), 2022. | |
【概要】 セキュリティ・プライバシーの非専門家ユーザは、アドバイスソースの1つとして、Q&Aサイトを用いてアドバイスを求めることがある。そこで本研究では、非専門家ユーザの日常生活におけるセキュリティ・プライバシーの悩みを明らかにするために、Q&Aサイトに投稿されたセキュリティ・プライバシー関連の質問内容を質的に分析した。本研究は先行研究では十分に指摘されていないユーザの悩みの特定に成功し、サービス提供者や研究者がユーザの悩みを解決するために行う改善について洞察を与える。 | |
【略歴】 2015年お茶の水女子大学博士前期課程修了。2015年日本電信電話株式会社入社。2021年より現職。ユーザブルセキュリティ・プライバシーの研究に従事。EuroUSEC2021 Best Paper Award、JIP Specially Selected Paper 2022などを受賞。 | |
14:30-14:50 講演(5) 【タイトル邦題】 SRHに識別子を付与することによるSRv6ネットワークデバッグ支援システム | |
嶋谷 修一朗(近畿大学 大学院総合理工学研究科エレクトロニクス系工学選考 大学院生) | |
【原発表の書誌情報】 Shimatani, S., Kashiwazaki, H., Iguchi, N.: SRv6 Network Debugging Support System Assigning Identifiers to SRH, IEEE 47th Annual Computers, Software, and Applications Conference (COMPSAC) (2023) | |
【概要】 本研究では,SRv6ネットワークのデバッグ支援を目的に,SRHに識別子を付与することでSRv6パケットを追跡し,パケットの経路を検証できるシステムを開発した.本システムにより,SRv6ネットワークのデバッグにおける負荷を軽減できる. | |
【略歴】 2022年 近畿大学理工学部 情報科学科卒業.同年同大学大学院総合理工学研究科博士前期課程入学.現在に至る.ネットワークの分野に興味を持つ. | |
14:50-15:10 講演(6) 【タイトル邦題】 ネットワークシャッフル:分散型匿名化処理によるプライバシー増幅 | |
Seng Pei Liew(LINE株式会社 ) | |
【原発表の書誌情報】 Seng Pei Liew, Tsubasa Takahashi, Shun Takagi, Fumiyuki Kato, Yang Cao, and Masatoshi Yoshikawa. 2022. Network Shuffling: Privacy Amplification via Random Walks. In Proceedings of the 2022 International Conference on Management of Data (SIGMOD '22). Association for Computing Machinery, New York, NY, USA, 773–787. https://doi.org/10.1145/3514221.3526162 | |
【概要】 Recently, it is shown that shuffling can amplify the privacy guarantees of data randomized with local differential privacy. In this scenario, a trusted, centralized shuffler is necessary for anonymizing the data (to achieve stronger privacy guarantees), which can be unrealistic due to real-world constraints. This work introduces a decentralized mechanism where users exchange data in a random-walk fashion on a network/graph to achieve privacy amplification via anonymity, resolving the above-mentioned issue. | |
【略歴】 2017年東京大学理学系研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。2018年日本電気株式会社中央研究所入社。2020年8月LINE株式会社入社。差分プライバシー、機械学習などの研究開発に従事.。元マリーキュリーフェロー。元日本学術振興会特別研究員(DC1)。 |