イベント企画
学術変革(A) アルゴリズム基盤(AFSAプロジェクト)「グラフ数え上げ国際競技会」開催報告シンポジウム
2023/9/7 15:30-17:30
第2イベント会場
【セッション概要】 情報処理学会アルゴリズム研究会との関係が深い JSPS 科研費・学術変革(A)「アルゴリズム基盤」(通称AFSA プロジェクト)では、革新的なアルゴリズム基盤の創出と体系化に向けた取り組みの一環として、2023 年春より International Competition on Graph Counting Algorithms (グラフ数え上げ国際競技会)を実施している。本シンポジウムでは、AFSA プロジェクトの簡単な紹介から始めて、競技会開催の背景とねらい、出題意図の解説、成績の報告などを⾏う。競技会を運営するAFSA プロジェクト関係者と、この競技会に参加したアルゴリズム研究者や技術者との交流の場として、今後のアルゴリズム研究の発展に寄与するシンポジウムとなることを期待している。
15:30-15:40 講演(1) 学術変革(A)アルゴリズム基盤(AFSAプロジェクト)の概要と競技会の開催について / Overview of AFSA (Algorithmic Foundations for Social Advancement ) Project and the Aim of This Competition
湊 真一(京都大学 大学院情報学研究科 教授)
【概要】 現代の高度情報化社会を動かしているアルゴリズム、すなわち論理的な手続き処理の理論と技法における近年の急速な進展を、様々な分野の科学者・技術者が理解可能な形で広く自由に利用できる学術として体系化し、社会変革の源泉となる基盤研究領域として発展させることを目的として、2020年度より5年間の計画で、科研費・学術変革(A)「アルゴリズム基盤」(通称AFSA プロジェクト)が実施されている。本講演ではプロジェクトの概要を紹介し、グラフ数え上げ国際競技会を開催した背景およびねらいについて述べる。
Algorithms, the theories, techniques and logical procedures of information processing, perform a key part of the recent sophisticated information society. Our project, AFSA (Algorithmic Foundations for Social Advancement), aims to develop and organize state-of-the-art techniques for algorithms. The results will be provided as open academic resources for many scientists and engineers in various fields, to be utilized for social advancement. In this talk, we will present an overview of our project and the aim of this international competition on graph counting algorithms.
【略歴】 1988年 京大・情報工卒,1990同大学院修士,1995同博士(社会人)了.博士(工学).1990~2004年NTT研究所に勤務.1997年(1年間)米国スタンフォード大客員研究員.2004年 北大・情報科学研究科・助教授,2010年 同教授.2018年より現職.大規模離散構造データの表現と演算処理アルゴリズムの研究・教育に従事.2009~2015年 JST ERATO湊プロジェクト研究総括.2020年より科研・学変(A)「アルゴリズム基盤」領域代表.2017年より日本学術会議連携会員.2018~2019年および2021年より情報処理学科理事.情報処理学会,電子情報通信学会,IEEE 各シニア会員,人工知能学会,日本計算機統計学会 各会員.
15:40-16:00 講演(2) Designing Benchmarks for the International Competition on Graph Counting Algorithm
井上 武(日本電信電話 コミュニケーション科学基礎研究所 特別研究員)
【概要】 This talk will delve into the hidden goals of benchmark development for the international competition on graph counting algorithms. Our main aim is to encourage the development of graph counting algorithms that can be applied to practical problems. To achieve this, we have sampled benchmark graphs from real network infrastructures and synthesized them with similar properties; most of our benchmarks are sparse graphs with a small average degree. Another goal is to bring together researchers studying graph counting algorithms separately. Graph counting problems have been approached differently, including enumeration algorithms, data structures such as decision diagrams, and logic solvers like 3-SAT. Therefore, our benchmarks are designed not to favor any particular approach but to encourage researchers from different fields to collaborate.
【略歴】 Takeru Inoue is a Distinguished Researcher at Nippon Telegraph and Telephone Corporation (NTT) Laboratories, Japan. He received the B.E. and M.E. degrees in engineering science and the Ph.D. degree in information science from Kyoto University, Japan, in 1998, 2000, and 2006, respectively. In 2000, he joined NTT Laboratories. From 2011 to 2013, he was an ERATO Researcher with the Japan Science and Technology Agency, where his research focused on algorithms and data structures. Currently, his research interests widely cover the reliable design of communication networks.
16:00-17:30 パネル司会 成績報告・表彰および参加者討論会 / Result report, commendation, and discussion with participants
安田 宜仁(日本電信電話 コミュニケーション科学基礎研究所 協創情報研究部 言語知能研究グループ 主幹研究員)
【略歴】 1999年 京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。同年日本電信電話株式会社入社。2011年東京工業大学 総合理工学研究科博士(工学)。2013年-2015年 科学技術振興機構ERATO湊離散構造処理系プロジェクト研究員、2015年-2016年北海道大学大学院情報科学研究科特任准教授。現在NTTコミュニケーション科学基礎研究所協創情報研究部言語知能研究グループ グループリーダー。
16:00-17:30 パネリスト
湊 真一(京都大学 大学院情報学研究科 教授)
【略歴】 1988年 京大・情報工卒,1990同大学院修士,1995同博士(社会人)了.博士(工学).1990~2004年NTT研究所に勤務.1997年(1年間)米国スタンフォード大客員研究員.2004年 北大・情報科学研究科・助教授,2010年 同教授.2018年より現職.大規模離散構造データの表現と演算処理アルゴリズムの研究・教育に従事.2009~2015年 JST ERATO湊プロジェクト研究総括.2020年より科研・学変(A)「アルゴリズム基盤」領域代表.2017年より日本学術会議連携会員.2018~2019年および2021年より情報処理学科理事.情報処理学会,電子情報通信学会,IEEE 各シニア会員,人工知能学会,日本計算機統計学会 各会員.
16:00-17:30 パネリスト
井上 武(日本電信電話 コミュニケーション科学基礎研究所 特別研究員)
【略歴】 Takeru Inoue is a Distinguished Researcher at Nippon Telegraph and Telephone Corporation (NTT) Laboratories, Japan. He received the B.E. and M.E. degrees in engineering science and the Ph.D. degree in information science from Kyoto University, Japan, in 1998, 2000, and 2006, respectively. In 2000, he joined NTT Laboratories. From 2011 to 2013, he was an ERATO Researcher with the Japan Science and Technology Agency, where his research focused on algorithms and data structures. Currently, his research interests widely cover the reliable design of communication networks.
16:00-17:30 パネリスト
鍋島 英知(山梨大学 大学院総合研究部工学域 准教授)
【略歴】 2001年神戸大学大学院博士課程修了.博士(工学).同年山梨大学工学部コンピュータ・メディア工学科助手.現在,同大学大学院・総合研究部工学域准教授.SAT,プランニング,スケジューリング,定理自動証明等の研究に従事.2012年日本ソフトウェア科学会高橋奨励賞,2014年日本ソフトウェア科学会ソフトウェア論文賞,2016年人工知能学会研究会優秀賞受賞,2020年人工知能学会全国大会優秀賞を受賞
16:00-17:30 パネリスト
西野 正彬(NTTコミュニケーション科学基礎研究所 特別研究員)
【略歴】 2008年京都大学大学院情報学研究科修士課程修了。同年、日本電信電話株式会社入社。2014年京都大学大学院情報学研究科博士課程終了。博士 (情報学)。2019年よりNTTコミュニケーション科学基礎研究所、特別研究員。2020年よりさきがけ研究員兼務。アルゴリズム、自然言語処理、機械学習の研究に従事。
16:00-17:30 パネリスト
伝住 周平(日本電信電話 コミュニケーション科学基礎研究所 リサーチアソシエイト)
【略歴】 2015年北海道大学博士課程修了.博士(情報科学).同年より東京大学助教.2022年より日本電信電話株式会社コミュニケーション科学基礎研究所リサーチアソシエイト.William Wheeler Prize,平成23年度電子情報通信学会北海道支部学生員奨励賞を受賞.離散構造を処理するためのデータ構造と圧縮表現上でのアルゴリズム開発,および,その応用研究に従事.