イベント企画
働き方改革とIT - デジタルプラクティスライブ
9月4日(水) 15:30-17:30
第3イベント会場(一般教育棟 A棟 A41)
【セッション概要】 情報処理学会では実践に重きを置いたIT技術者向け論文誌として「デジタルプラクティス」を発行している。その最近の特集テーマの中からホットなものを選んで、FITや情報処理学会全国大会の際に講演・討議の場を設けることで、そのテーマに関する知見の共有促進や議論の深耕につなげる「デジタルプラクティスライブ」を開催している。今回は10月発行予定の「働き方改革とIT」特集号と連動し、招待論文著者3名に、現在、日本中の全ての企業・団体等の最大関心事の一つである「働き方改革」とITとの関わりについて実践から得られた知見について講演を頂き、パネルディスカッションを通して経験の共有を図る。
15:30-15:40 司会 デジタルプラクティスのご紹介
吉野 松樹((株)日立製作所 IoT・クラウドサービス事業部 シニアプロジェクトマネージャ)
【略歴】 1982年東京大学理学部数学科卒業。同年、(株)日立製作所入社。1988年米国コロンビア大学大学院修士課程修了(コンピュータサイエンス専攻)。2011年大阪大学大学院情報科学研究科博士後期課程修了。博士(情報科学)。2007年~2009年情報処理学会財務理事、2011年~2013年同会総務理事、2013年同会フェロー。2015年~2019年 同会デジタルプラクティス編集委員長。
15:40-16:05 講演(1) IBMがテクノロジを通じて実現する社員視点の働き方改革
水品 雪絵(日本IBM)
【概要】 IBMの働き方改革の取り組みでは、社員が個人生活を健康に保ちながら業務で最大の能力が発揮できるワーク・ライフ・バランスを重要視している。さらに社員の能力をソーシャルにつなげることで、企業としての力を最大化することにも積極的に取り組んでいる。その実現の要諦となるのは「フレキシブルな働き方の実現」と「社員の視点とニーズに対して適切なIT施策の迅速な展開」の2点であり、その実装ポイントについて具体例を交えて紹介する。
【略歴】 2017年よりマネージャとして日本IBMの社内人事システム・給与システムの開発・保守を担当。同年、agile IBM Japan タスク・チームに参画。ワーキングマザーとして自身のワーク・ライフ・バランス向上を模索しつつ, 全てのIBM社員が「輝ける」職場環境作りのためのアイディアを、タスク・チームと共に提案してきた。
16:05-16:30 講演(2) 個人と組織のwell-beingと働き方改革
吉田 万貴子(NEC 中央研究所 バイオメトリクス研究所 シニアエキスパート)
【概要】 働き方改革において、テレワークによって無駄な移動時間を減らす、ワークフローを一元化して無駄なプロセスを減らすなどの効率化の観点と、働く人が健康に、モチベーション高く、生き生きと、より能力を発揮し成果を上げるという観点がある。本講演では、特に後者の観点の考え方を紹介し、ITで支援する試みを紹介する。
【略歴】 日本電気株式会社バイオメトリクス研究所。早稲田大学理工学部電子情報通信学科卒業。NEC入社時よりネットワーク設計・制御、IoTソリューション、働き方研究に従事.1992年-1993年カリフォルニア大学バークレー校客員研究員。IEEE会員。電子情報通信学会員。
16:30-16:55 講演(3) IoTセンシングによるオフィス活用率測定の有効性評価-「働き方改革×オフィス改革」への適応事例-
高田 芽衣(日立製作所 研究開発グループ 東京社会イノベーション協創センタ 主任研究員)
【概要】 近年都心の賃貸オフィス増に後押しされ、働き方改革を実現する施策として都心オフィスに移転する企業が増加している。本研究で筆者らは、「働き方改革×オフィス改革」の実現に向け、IoTセンサを用いてオフィスの活用状況を定量的に把握するための計測を行った。具体的には、オフィス内の複数フロアの天井に赤外線とBluetooth Low Energy対応の複合型センサを設置しエリア活用率を計測した。BLEを一定期間のみ使用し、赤外センサの値をBLEで補正することで、ワーカーに常時BLEタグを装着させなくても、赤外センサ単独では困難なエリア活用率のレベル計測を実現可能な見通しを得た。
【略歴】 1997年3月早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。同年(株)日立製作所入社。2019年3月、東京農工大学工学府博士後期電子情報工学専攻修了、博士(工学)。2016年より東京社会イノベーション協創センタに所属、主に働き方改革関連ソリューション検討、ビル・アーバン分野での顧客協創活動に従事。
17:00-17:30 パネル討論
【概要】 3つの講演を踏まえ、それぞれのプラクティスの共通点、あるいは差異とその理由について議論したい。それにより、プラクティスを他の企業や他の業種における「働き方改革」で再利用しようとする場合にどのような点に留意すべきかなどを明らかにしたい。企業関係者のみならず、大学・教育機関関係者、学生など広い層に参加頂き、「働き方改革」に関する議論ができることを期待している。
モデレータ:吉野 松樹((株)日立製作所 IoT・クラウドサービス事業部 シニアプロジェクトマネージャ)
【略歴】 1982年東京大学理学部数学科卒業。同年、(株)日立製作所入社。1988年米国コロンビア大学大学院修士課程修了(コンピュータサイエンス専攻)。2011年大阪大学大学院情報科学研究科博士後期課程修了。博士(情報科学)。2007年~2009年情報処理学会財務理事、2011年~2013年同会総務理事、2013年同会フェロー。2015年~2019年 同会デジタルプラクティス編集委員長。
パネリスト:丸山 文夫(日本IBM)
【略歴】 2006年より13年間、日本アイ・ビー・エムのIT部門のマネージャとしてセールス・プロセスおよびサプライチェーン・プロセスをサポートする社内システムの導入・展開を担当。2015年からは社内ITチームで立ち上げたagile IBM Japanタスク・チームのリーダーとして、社内ITの推進・展開を通じてIBMの働き方改革を推進してきた。本年より戦略コンサルタントとして、様々な観点からIBMの社内変革を推進している。
パネリスト:吉田 万貴子(NEC 中央研究所 バイオメトリクス研究所 シニアエキスパート)
【略歴】 日本電気株式会社バイオメトリクス研究所。早稲田大学理工学部電子情報通信学科卒業。NEC入社時よりネットワーク設計・制御、IoTソリューション、働き方研究に従事.1992年-1993年カリフォルニア大学バークレー校客員研究員。IEEE会員。電子情報通信学会員。
パネリスト:神宮 純緒(株式会社 日立アーバンインベストメント グループCRE統括センター オフィスソリューション部 部長)
【略歴】 1992年(株)日立製作所入社。営業本部(重電系営業部門)、茨城支店、関東支社などを経て、2007年労政人事部へ異動、安全・衛生、産業医療、福利厚生担当。2010年人財統括本部ダイバーシティ推進センタにてダイバーシティ/女性活躍支援担当。2015年(株)日立アーバンインベストメントへ。新規事業開拓、CRE戦略の企画・立案、ダイバーシティ推進等担当。現在オフィスソリューション部部長。