デジタルプラクティス Vol.11 No.2(Apr. 2020)

音声対話型AI帳票による人作業とAIソリューションの共進化

田淵 仁浩1  服部 浩明1  古明地 秀治2

1NECソリューションイノベータ(株)  2日本電気(株) 

本稿では,筆者らが先に提案した音声対話型AI帳票を用いた現場の人手作業(人作業)の進化がAIソリューションも進化させる共進化とその実践事例を報告する.音声対話型AI帳票は,IoT/AI/クラウドなどICTの進展が著しい社会でも,なお残る人作業の作業品質・生産性を持続的に向上するシステムである.本システムは,従来の電子帳票が失いがちな紙帳票の“読み書きしやすさ”や“作業引継ぎなど運用容易性”を音声対話AI技術で実現し,生産性向上と作業実績収集(IoT化)を両立する.本システムでは,従来の紙帳票では得られない作業項目ごとの作業時間を得られるので,現場は作業時間の分析から潜在的な問題事象を発見し,作業改善サイクルを高速化するように人作業を進化させる.その結果,さらなる現場ニーズの顕在化を加速し,音声対話型AI帳票を用いたAIソリューションも進化する共進化を実現する.

1.はじめに

ディジタル技術はIoT(Internet Of Things)/人工知能(AI)/クラウドとして発展をつづけ,製造現場への導入が加速されている.たとえば,ドイツで提唱されたIndustry 4.0[1]は日本にも影響を与えている.しかしディジタル技術が進展し,製品やサービスが高度化した社会においても,人手による作業(人作業)の品質・生産性向上は重要な課題である.たとえば, Industry 4.0の提唱企業の一社であるSiemensでも製造プロセス制御装置の生産ラインにおける自動化率は75%で,残り25%が人作業である.一般に,材料の投入などの準備,自動化設備のメンテナンス,そして自動化設備が製造した部品の組立などの仕上げは人間が担う作業(人作業)である.系全体でみればIoTによる自動化が進んでも,これらの人作業に間違いがあれば不良品を生み出すので,人作業が系全体の品質・生産性の決定要因になる.また,昨今の無資格者による検査や検査データ改ざんの相次ぐ発覚も,厳しい納期に追われて人作業がボトルネックとなった実例であり,人作業の不正抑止の重要性も増している.このように,ディジタル技術による自動化が進展するほど,進展に伴った速度で人作業の品質・生産性を向上させることが製造現場における重要課題となる.製造業を例に述べたが,現場の自動化は医療・介護といったサービス業など産業全般で進んでおり,人作業の品質・生産性向上は広く課題となっている.政府が主導する働き方改革実現会議においても,また少子高齢化が進む日本において労働生産性向上を重要課題と位置づけている[2].「働き方改革」を実現するためにも人作業の品質・生産性向上は真正面から取り組むべき課題である.

本課題の解決には,人作業とAIを共進化(Co-evolution)させるシステムが必要である.共進化とは,生物学で使われてきた用語で,特に「相利共生」と言われる関係は,アブラムシとアリのように相互に利益を受ける方向に進化することを意味する.人作業とAIの共進化(Co-evolution)とは,AIの進化が人間の生産性や創造性を飛躍させ,人間はあたかもAIが奏でる音色(機能)を指揮してAIの新たな活用方法を創造する,という相利共生の関係である.

筆者らは,人作業×AIの共進化を実現する音声対話型 AI 帳票を開発し,実現場で作業改善サイクルの高速化,検査の不正抑止,サービスの品質向上を可能とする現場作業支援ソリューションを実現した[3](図1).音声対話型AI帳票とは,現場で活用されてきた紙帳票を用いた作業の効率性や作業フローの変更容易性を維持しながら,自動化された作業環境と高い親和性を提供するシステムである.また,現場作業支援ソリューションをNECグループの生産現場で約2年間評価した結果,人作業の品質・生産性向上が両立できることを実証し,現在は,生産現場だけではなく,物流/流通/医療/教育/交通公共の現場にも導入が進んでいる.導入現場の人作業が進化することにより顕在化した課題をAI技術で解決するAIソリューションの共進化も起きている.たとえば,本ソリューションを核に生体認証技術と組み合わせ,作業員に負担をかけない不正抑止策の実現も進めている.

音声対話型AI帳票による人作業×AIの共進化(Co-evolution)
図1 音声対話型AI帳票による人作業×AIの共進化(Co-evolution)

以下,第2章で従来の現場作業の問題点とディジタル化の要件を,第3章では音声対話型AI帳票と現場作業支援ソリューションを,第4章では人作業とAIソリューションの共進化を,第5章では音声対話型AI帳票の進化を述べる.

2.作業改善における従来の現場作業の問題点とディジタル化の要件

現在多くの作業現場では,作業員が作業手順を理解し,作業結果を記録し,作業フローを制御する目的で,紙帳票が用いられている.そして作業員が記録した結果や作業時間の分析に基づいて改版した作業手順書を再配布して作業改善を繰り返す.紙帳票は,修正・配布コストが低く,作業フローの変更も容易なので現場での運用に適している.また認知科学の研究によると紙の読み書きしやすさが電子デバイスより認知的に優れているとの報告[4],[5],[6],[7],[8]もある.しかし標準作業の改善スピードの観点では課題が残る.紙のままでは作業実績の分析コストが掛かりすぎるためである.一方,電子帳票[9],[10],[11],[12]は,表計算ソフトで作成した帳票データを直接取り込める編集容易性,帳票データを入力できる直接操作性,帳票データの検索・分析の容易性に利点があるが,紙による読み書きし易さや作業フローの変更容易性を失い,標準作業の訓練・実践・改善の各段階で効率を下げてしまう問題がある.

そこで標準作業の訓練・実践・改善の作業効率を高めつつ,作業記録および分析の容易性,改善スピードの向上を実現できる製造現場が望まれる.尚,本稿では「現場」を,標準作業が定義され,投入工数と成果品質が測定可能な製造/物流/建築/流通/サービスなど,単位時間当りの労働生産性[13],[14]を測れる現場とする.

2.1 訓練・実践・改善に必要な作業効率の比較

製造現場では良品を作れる確率を高め,単位時間で生産できる良品数を増やすために,生産革新活動を続けている.生産革新活動では,誰がやっても同じリズム・同じ出来栄えにできる標準作業を定義し,より短く単純な作業手順で生産できるように,訓練・実践・改善からなる作業改善サイクルを回している(図2).作業には,正味作業,付随作業,付帯作業,ムダがある.組立作業の例では,正味作業「部品のネジ締め」には「部品をとる,ネジをとる,工具をとる」などの付随作業,「部品やネジを生産ラインに運ぶ」などの付帯作業があり,部品の到着を待つ「手待ち」がムダである.作業時間は製品原価に反映されるので,生産革新活動ではムダな作業をなくす改善だけでなく,各作業に内在する動作のムダもなくし,作業品質と作業効率を向上し続ける.

人作業の品質・生産性向上の改善サイクル(紙)
図2 人作業の品質・生産性向上の改善サイクル(紙)

訓練・実践・改善に要する動作時間・コストの観点から,紙帳票と従来の電子帳票による運用を比較すると表1のようになる.紙帳票は認知負荷が低く,読み書きが容易であるばかりでなく,作業引継ぎ時の引き渡しなどの作業フローの変更容易性があるので,訓練,実践および改善の各段階での運用に伴う動作は効率的である.一方,電子帳票は認知負荷が高いために訓練段階と実践段階では非効率であるだけでなく,読み書きのために必要なタッチ操作は動作のムダであり,非効率である.改善段階の「作業観察および時間計測」については,紙帳票も電子帳票も作業時間分析のためにビデオ撮影とストップウォッチ計測による観察に膨大な作業コストがかかる.そのため,費用対効果の観点から,月1回程度が限界とされており,最も効率化の難易度が高い.

表1 紙帳票と電子帳票の訓練・実践・改善コスト比較
紙帳票と電子帳票の訓練・実践・改善コスト比較

2.2 作業改善サイクルの高速化に必要なディジタル化の要件

上記の比較を考慮して,訓練・実践段階を紙帳票と同等以上の作業効率で実現した上で,改善段階の作業効率を高めるためのディジタル化の要件を次のように定めた.

(1) 訓練段階における要件

紙帳票と同等以下の認知負荷で不慣れな作業員でも標準作業の習得時間を短縮できる

(2) 実践段階における要件

(2-1) 手順を確認する動作:作業員が手順を思い出す/確認する動作を不要とする

(2-2) 結果を記録する動作:両手と目線を作業対象から離さずに作業結果を記録できる

(2-3) 作業状態を管理する動作:作業員同士の作業の引継ぎ際に紙の可搬性と同等以下の動作コストで受け渡せる

帳票と作業状態の関連づけと作業状態の確認には紙の実在性と同等以下の動作コストで実現できる.

(3) 改善段階における要件

作業時間計測,実績データ管理,作業時間の可視化のような付随作業を自動化できる.

紙帳票と同等の作業効率で標準作業の改版を実現できる.

3.音声対話型AI帳票と現場作業支援ソリューション

3.1 音声対話型 AI 帳票の概念モデル

紙帳票による運用で作業改善の成果を出し,日本能率協会の2016年度 Good Factory 賞[15]を受賞した NECプラットフォームズ福島事業所をエスノグラフィ観察[16]すると,紙帳票は,責任者と作業員,作業員間で情報を共有・伝達するメッセージの媒体として使われている.これらのメッセージを作業員とシステムとの間の音声対話で置き換えたものが音声対話型 AI 帳票(以降,AI 帳票)である.図3のようにAI帳票は作業員が正味作業をしている間に,同時に音声対話で帳票データの読み書き,作業フロー制御,作業時間計測といった付随作業をシステムに代行させる電子帳票システムである.付随作業のために作業員はムダな動作をすることなく,有益な作業結果や作業時間の履歴を自動で収集できる.また,利用者である現場の作業員がExcel上で標準作業を定義するだけで作業手順ごとの時間計測や音声対話シナリオ制御も代行する電子帳票を作成できることに特徴がある.

音声対話型AI帳票の概念モデル
図3 音声対話型AI帳票の概念モデル

3.2 音声対話型AI帳票による作業改善サイクル効率化

AI帳票では人作業の品質・生産性向上の訓練・実践・改善サイクルを高速に回せるようになる(図4).

人生産作業の品質・性向上の改善サイクル(AI帳票)
図4 人生産作業の品質・性向上の改善サイクル(AI帳票)
  • (1) 訓練段階: 研修で作業手順を記憶した後,実習で作業員は作業手順をAI帳票の合成音声で聞きながら体得でき,習得期間の短縮を期待できる(2.2(1)に対応).
  • (2) 実践段階: 作業指示をAI帳票の合成音声で聞きながら作業できるので,手順を思い出す/確認する動作が不要になる(2.2(2-1)に対応).作業員の音声発話を認識して作業結果を自動記録するので,作業対象から両手と目線を離さず,次の作業に着手できる (2.2(2-2)に対応).作業引継ぎなどの作業フロー制御も制御語の発話動作でできるので,作業効率が期待できる (2.2(2-3)に対応).
  • (3) 改善段階: 作業指示の終了時刻と作業員の発話時刻を記録するので,全作業手順の作業時間を計測でき,ビデオ撮影とストップウォッチ計測による観察は不要になる.AI帳票を使う全作業員の作業実績データが記録されるので,ディジタルデータ化作業も不要になる(2.2(3)に対応).

3.3 現場作業支援ソリューション

3.3.1 基本アーキテクチャと各種機能

音声対話型 AI 帳票を実現する現場作業支援ソリューションを,図5のようなアーキテクチャで開発した.基本アーキテクチャは AI 帳票管理サーバ(以後,管理サーバ)と AI 帳票用携帯端末(以後,AI 帳票端末)からなるクライアント・サーバ構成である.管理サーバは,作業手順と対話シナリオを表形式で記述した標準作業書ファイルから帳票クラス(実行形式の作業用対話シナリオおよび作業記録等の付随作業内容)を自動生成する.生成された帳票クラスはAI 帳票端末にダウンロードされ,作業項目ごとの作業実績がAI帳票端末に記録・保持される.

現場作業支援ソリューションの基本アーキテクチャ
図5 現場作業支援ソリューションの基本アーキテクチャ

AI 帳票端末の主要機能に,パーソナルコーチ機能,作業リレー機能,作業実績リアルタイム収集機能がある.パーソナルコーチ機能は,標準作業の訓練・実践段階で責任者に代わり作業員を指導する役割を果たし,対話シナリオに基づいて作業手順を合成音声で指示し,作業員は手順を迷わずに作業できる(図6(a)).作業リレー機能は,作業中に作業員間での作業引継ぎを音声対話で実現し,紙と同等の可搬性を実現する(図6(b)).作業実績リアルタイム収集機能は,作業員が音声ガイダンスにしたがって作業し,作業結果を発話するだけで開始時刻と終了時刻を含む作業実績をディジタルデータ化する IoT 機能である(図7).

パーソナルコーチ機能と作業リレー機能
図6 パーソナルコーチ機能と作業リレー機能
作業実績のリアルタイム収集機能と作業分析
図7 作業実績のリアルタイム収集機能と作業分析

現場作業支援ソリューションの訓練・実践段階では,音声対話だけでAI 帳票への入力・修正や作業の開始・中断・再開などを制御できる(図8①,②).改善段階では作業実績リアルタイム収集機能を用いて現場だけで作業分析・改善ができる(図8 ④).

現場作業支援ソリューションの利用イメージ
図8 現場作業支援ソリューションの利用イメージ

3.4 現場作業支援ソリューションの実用性評価

本ソリューションをNECプラットフォームズ福島事業所で約2年間にわたり実証・評価した.

3.4.1 実証実験

実証実験では[I]不慣れな作業員の即戦力化,[II]品質管理作業の自動化,[III]現場改善サイクルの高速化の3つの観点で評価した.

(1) 予備実験

AI 帳票の生産ラインへの導入に先立ち,音声認識の評価実験を実施した.空調/モータ/電動ドライバ/人の声などが混在した雑音の音圧レベルが75db程度の生産ラインで,約1カ月間の実験の結果,初回発話認識率は目標の95%を上回る99.2%を達成し,AI 帳票が紙帳票と同等以上の作業効率で運用できることを確認した.

(2) 定着検証

生産ラインで表1の訓練・実践段階について,[I]不慣れな作業員の即戦力化と[II]品質管理作業の自動化の効果を約3カ月間検証した結果,[I]について延べ30人の新人の実習期間を従来の3週間から1週間に短縮し,1/3に削減できた.[II]については,従来は熟練者でも組立作業中の品質の記録に20%の時間を費やしていたが,AI帳票では品質を維持しながら作業時間を16%短縮できた.作業記録の動作に限れば80%改善に相当する.その後,全10工程でもAI帳票を運用し,10人/日×60日分の作業実績で生産性を約20%向上できた(図9).

評価結果
図9 評価結果
(3) 作業改善での効果検証

検査工程など組立作業工程以外の工程を含む全10工程で,全作業実績データをExcelに取り込み,バラツキ検証から改善すべき作業を発見し,作業改善するサイクルを約2カ月間実施し,[III]改善サイクルを高速化できた.ビデオ撮影とストップウォッチ計測による月1回の作業分析はサンプリング検証に過ぎなかったが,作業実績リアルタイム収集機能により全数検証が可能になり,生産ラインではバラツキ検証にもとづく作業改善を日に2回(午前と午後)できるようになった.月換算で約40倍(=2 回×20 日)の高速化に相当する.改善すべき作業の発見例をあげると「ネジを落として拾う」動作や作業順序の違いによる時間差をリアルタイムに可視化できた.責任者は即座に生産ラインに駆けつけ,作業員が作業状況を忘れる前にヒアリングし,作業手順の修正案を作成できた.責任者はAI帳票を更新し,再度バラツキ検証する作業改善サイクルを実現できるようになった.

3.4.2 総合評価

実験結果のとおり,現場作業支援ソリューションは,製造現場の訓練(実習)期間の短縮,生産性向上,改善サイクル高速化の効果を実証した.その結果,福島事業所ではAI 帳票を採用する生産ラインを増やしている(図10).

ハンズフリー化を実現したNECプラットフォームズ 福島事業所の組立検査工程
図10 ハンズフリー化を実現したNECプラットフォームズ
福島事業所の組立検査工程

評価結果は,製造現場に限らず,「紙の作業指示書を使っている現場では,AI帳票が人作業の品質・生産性向上に寄与する」ことを示唆している.訓練段階および実践段階での作業効率化は作業内容に依存しない効果であり,改善段階での作業効率化はAI帳票への置換えで得られる効果である.物流/建築/流通/サービスなど他業種の現場でもAI帳票によって紙帳票運用以上の効果を期待できる.

AI帳票の効果は病院の介護現場でも明らかになりつつある.たとえば,新人ケアワーカーの介助研修で,症状の重篤性判定基準など複雑な知識の習得に時間がかかる問題や,介助結果をその場で手にメモし,後で電子カルテに入力する作業のムダがあったが,パーソナルコーチ機能により短期間で重篤性判定が習得でき,介助結果も自動的にディジタル化されるようになった.従来,8日間の研修がAI帳票を使うと5.5日間で完了し,介助結果の記録も従来の1日あたり1.5時間が0.5時間に短縮され,残業時間を短縮した.作業の質においても,記入者による記憶違い,記入ミス,記録内容の矛盾や情報の重複が,AI帳票では記入者が異なっても同一傾向で,記憶違いや記録内容の矛盾が少ないという結果が得られている.

4.人作業とAIソリューションの共進化

AI帳票は前述のように従来の紙帳票による作業改善サイクルを高速化するように人作業を進化させる.人作業の進化は新たな現場ニーズを顕在化させ,AIソリューションも進化させる共進化を起こす.AI帳票による人作業とAIソリューションの共進化は図11のように3段階からなる.AI帳票を導入した初期段階は,従来の紙帳票運用では得られなかった作業項目ごとの作業時間を見える化する表準化(オモテ・ヒョウジュンカ)である.表準化とは現状をありのままに把握する概念である[17].一般に標準化の第1ステップとして,現状をありのままに明らかにする表準化が重要である.現状を明らかにすることで問題点を顕在化し,改善施策を検討できるようになるからである.

人作業とAIソリューションの共進化
図11 人作業とAIソリューションの共進化

AI帳票を用いた表準化は,作業時間のバラツキを見える化することで,潜在的な問題事象を発見し,改善できる段階である.発見した問題事象に対して改善施策をAI帳票で試行すれば,作業時間のバラツキを確認できるので,施策の効果も直ちに検証できる.

潜在的な問題事象を,従来のビデオ観察のようなサンプリング調査で発見しにくいのは,作業員が観察されていることを意識して,自身の評価を下げないようにきわめて高い集中度で作業するからである.一方, AI帳票は,すべての工程の作業項目の作業時間をすべて計測しているので,観察されていない状態で起こり得る問題事象を発見できる.具体的には,作業項目ごとの標準時間と作業時間とが乖離している作業項目を特定し,その原因と改善施策を探れる.

第2段階は,AI帳票を作業改善の標準ツールとして運用することを前提に,潜在的な問題事象を迅速に特定し,改善を加速する段階である.この段階では,現場主導で時間のバラツキから問題事象を特定する作業を加速するために既存のExcelやBIツールなどを活用したり,作業時間と標準時間の乖離度合にもとづいて,ライン責任者に問題事象の発生を伝達するシステムを現場に導入する.

第3段階では,AI帳票に代行させる作業対象を拡大し,人作業ゆえに起こり得る潜在的な問題事象を未然に防止できるようにする段階である.たとえば,無資格検査を未然防止するには,本人確認により「いつ,誰が,何をした」かを記録することが有効である.しかし,パスワード入力など動作コストを払う本人確認方式は,ムリ・ムダな動作を排除する作業改善の現場では受け入れられない.作業員による動作コストを極小化するには,人間の能力を拡張する生体認証技術を活用して本人確認を自動化する必要がある.このように,人間拡張AI技術で強化したAI帳票に代行させる作業対象を拡大し,問題事象を未然防止する人作業の現場へと進化する.このような共進化の3段階について,その実践事例を4.1, 4.2節と第5章で述べる.

4.1 時間分析による人作業の表準化

NECプラットフォームズ福島事業所は,紙帳票を用いた作業改善が進んでいたが,AI帳票の導入により作業項目ごとの作業時間を表準化した結果,潜在的な問題事象を見える化できるように人作業を進化させた.

図12は,1つの製品を組立てるまでに,工程ごとに要する時間を表している.縦軸は,AI帳票で自動収集した作業項目ごとの作業時間を集計した工程ごとの作業時間を,横軸は工程を表している.グラフ中の同じ色の○が個々の製品に対応しており,製品を組立てるたびに各工程の作業時間をプロットするので,各工程ごとの作業時間のバラツキを可視化する.また,縦軸にサイクルタイムと目標時間を設定し,プロットした製品ごとの作業時間と比較できる.可視化によってバラツキは一目瞭然であり,点線の楕円で示すようにBA-2工程に潜在的な問題事象の存在を確認できる.工程の作業時間は,作業項目ごとの作業時間の集計なので,どの作業項目がバラツキの原因となっているのかを遡って確認できる.具体的には各作業項目に設定した標準時間と作業時間との乖離から,問題となる作業項目を特定し,作業員へのヒアリングにより,手間取る作業の原因を探れる.

生産ラインの作業時間のバラツキ見える化
図12 生産ラインの作業時間のバラツキ見える化

図13の例では,ビスを15本取り付けるビス実装作業において,ビスが取りにくいことがバラツキの原因であることが分かった.ライン責任者はビスの置き方を改善する施策を施し改訂したAI帳票を運用し,作業時間を再計測する.1回目の改善施策で改善傾向が見られたが,まだばらついているので,追加施策を行い,AI帳票で作業時間を得ることにより,施策によってバラツキが減少する効果をリアルタイムに検証できる.

潜在的問題事象(ビス実装)の改善事例
図13 潜在的問題事象(ビス実装)の改善事例

このようにAI帳票は,従来の紙帳票運用では不可能であったリアルタイムかつフルタイムの作業時間の分析に基づく作業改善ができるように人作業を進化させる.

4.2 時間分析に基づく作業改善の標準化を実現するソリューションの進化

AI帳票の導入で,作業時間の分析に基づく問題事象の見える化が,作業改善に繋がることを現場が認識すると,潜在的な問題事象の顕在化から改善までのプロセスを加速することが次のニーズとなる.問題事象の見える化から,原因を特定し改善施策を試行するまでのプロセスを仕組み化するソリューションに進化した事例を紹介する.

作業員にヒアリングして,手間取る作業の原因を探るやり方では,作業した時とヒアリングのタイミングとが遅れてしまうと,作業員は何に手間取ったのかを忘れてしまう傾向がある.一方,ライン責任者は管理業務などで生産ラインを離れていることもあるので,問題事象が起きた時にすぐに駆けつけられるわけではない.ライン責任者の到着が遅れて,作業員が問題事象を忘れてしまうと改善の手がかりを失うことになる.

そこで,作業員が気づいた時に,手間取る作業をつぶやける音声メモ機能を使う.作業員は,AI帳票に「音声メモ開始」と発話することで起動し,不具合事象をつぶやいてから,「音声メモ終了」と発話することで停止する.音声対話で機能の開始と終了を制御できるので,ハンズフリー・アイズフリーの作業環境は維持している.音声メモはAI帳票の実績データに紐付くので,現場はExcelやBIツールを用いた可視化ツールから音声メモを再生できるようにソリューション化できる.可視化ツールで工程のバラツキを確認したら,音声メモを再生し,問題事象を確認できようになった.

また,図14のようにつぶやき頻度の高い作業項目から作業改善を進める改善手法をとれるようになる.図のラベル関係の問題事象は,たとえば,時間経過とともに,製品筐体に貼る製品ラベルが丸く湾曲して接着面のシールがはがしにくくなっていたケースである.このような事象は温度変化と経過時間によって起きたり,起きなかったりする.このように潜在化してしまいがちな問題事象をも迅速に発見し,改善できるソリューションをAI帳票をもとに実現している.

作業項目ごとの音声メモの集計グラフ
図14 作業項目ごとの音声メモの集計グラフ

NEC プラットフォームズは,このようにAI帳票を効果的に活用して人作業を進化させる取組みで,アジア・オセアニアコンピュータ産業機構(ASOCIO)主催の「ASOCIO-PIKOM Digital Summit 2019」において,「ASOCIO ICT Award 2019」を受賞した[31].

5.音声対話型AI帳票の進化

AI帳票により,作業改善サイクルを加速できるようになると,人作業ゆえに起こり得る潜在的な問題事象を未然に防止するニーズが高まる.たとえば,無資格者による検査や検査データの改ざんを未然に防止できる仕組みに対するニーズが顕在化している.そこで,以下では,AI帳票に,本人確認作業を耳音響認証や顔認証で代行させるようにした音声対話型AI帳票の進化について述べる.

5.1 AI帳票を用いた不正抑止策の要件

AI帳票で採用している音声認識エンジンVoiceDo[18],[19]には,認識精度を向上させるために,不特定話者用の音響モデルを話者適応した音響モデル(話者モデル)を登録できる話者学習機能がある.AI帳票では,この話者モデルを作業員の名前と紐付けておくことにより,作業員を識別し,作業実績に作業員名を記録する.作業員は話者一覧の中から自分の名前を選択するので,実際に本人である確証はない.そのため,不正の未然防止の観点からは,誰もがなりすましできないように,本人確認作業を自動化し,話者の選択を自動化できることが要件となる.

5.2 耳音響認証

AI帳票における本人確認としてヒアラブルデバイス[20]による耳音響認証[21]をAI帳票に組み込むために多段階話者適応技術を開発した.多段階話者適応技術により,一般的なマイクと異なる音響特性を持つヒアラブルデバイス向けの話者モデルをVoiceDoの音響モデルから生成できる [25].

ヒアラブルデバイスは耳着用型のウェアラブルデバイスである(図15).耳にデバイスを装着することで,「ユーザの情報を把握し続ける」ことと「UI を意識せず情報取得・操作する」ことが両立できる.耳音響認証技術は,スピーカから耳内に向けて再生する検査音の反響音を,耳内を向くマイクにより集音し,反響音から算出する外耳道音響特性で個人を特定する.外耳道音響特性には個人差があることが確認されている[22],[23].作業員は本人確認のために検査音を聞くだけでよく,常時判定が可能で負荷も低い.現在,本技術は他人受け入れ率 0.01 ~ 0.1 %で本人棄却率 2~3 %と実用的なレベルに達している[24].

NECが開発したヒアラブルデバイス
図15 NECが開発したヒアラブルデバイス

ヒアラブルデバイスのマイクはヘッドセットマイクと音響特徴が異なるので,AI帳票に適用するためには,この音響特徴の差異を吸収する技術が必要になる.そのために多段階話者適応技術を開発し,AI帳票の運用に必要なレベルの認識性能を達成した[25].評価結果を表2に示す.話者適応の未適応時の平均認識精度74%が多段階話者適応により97 %にまで改善できており,ヒアラブルデバイスと音声認識の整合性が確認された.これによってAI帳票に適した本人確認の可能性が得られたので,今後はAI帳票に実装して評価を進める予定である.

表2 ヒアラブルデバイス収録音声の単語認識精度

耳音響認証技術は,指紋認証や虹彩認証のような特別な手続きが不要であるため,AI帳票の利便性を損なうことなく常時認証が可能である.顔認証では難しい暗い現場,明るすぎる現場やマスク着用が義務付けられた現場において有効な方法である.

5.3 スマートフォンのカメラを用いた顔認証

AI帳票における本人確認として,AI帳票を搭載したスマートフォンに顔認証ソフトNeoFace[26]を実装し,AI帳票と連動した本人確認システムを開発した.NeoFaceは,センサとしてスマートフォンなどのカメラを利用できるので,作業員にとってその扱いも容易である.精度面においても,運用の工夫で実用化された事例[27]や実証実験事例[28]が報告されている.また,2009年,2010年,2013年に実施されたバイオメトリクス技術ベンチマークテストの製紙顔画像認証部門において最高性能を達成している.ビザ申請事に使われた180万人の顔画像検索において検索精度95%で,他人許容率 (他人が本人と認識される率) は0.3%である.認証に要する時間も短く,10万人の顔画像情報に対して,顔写真撮影後0.5秒以内で認証結果を得られる.

5.3.1 NeoFaceのAI帳票への実装

NeoFace を実装したAI帳票では,作業員がAI帳票を利用して作業する際に,顔認証による本人確認を行う.本人確認の処理フローを図16に示す.作業員が本人確認アプリを起動すると作業員の顔画像を撮影し,登録画像と照合して顔認証を行う.作業員の撮影顔画像は,認証結果にかかわらずAI帳票に記録される.本人確認の画面を図17 (左) に示す.本人確認が成功すると,図17 (右) に示す画面が表示され,作業員は作業資格者として認証されAI帳票を用いて作業を開始する.

本人確認作業フローチャート
図16 本人確認作業フローチャート
顔認証画面 (左),AI帳票画面 (右)
図17 顔認証画面 (左),AI帳票画面 (右)
5.3.2 本人確認精度と利便性の評価

NeoFaceを実装したAI帳票をNECプラットフォームズ福島事業所に導入した.導入時の評価により,正面を向いていれば,帽子,眼鏡着用時にも100%の認証精度が得られた[29],[30].作業員は,図17に示すように手の届く距離に据え付けられたスマートフォンの画面に自身の顔が写っていることを確認した上で画面のボタンをタッチして顔画像を確認し,顔認証を実行した.顔認証に要する時間は0.4秒以内であり,作業員はストレスを感じることなく本人確認が可能であった.認証が成功した場合,シームレスにAI帳票が利用できるようになった.なお,マスク着用時は顔認証できないことも本評価で明らかにした.マスク着用時や顔認証が難しい明るすぎるもしくは暗すぎる現場において,作業員は従来とおり手動で氏名選択を行ってAI帳票を利用した.AI帳票には顔認証の結果にかかわらず,氏名とともに本人確認時の顔画像が記録されている.保存されている顔画像は,目視による確認が容易でトレーサビリティに優れるため,仮に本人確認に失敗して手動で指名選択を行ったとしても,本人確認の確証になり不正抑止効果は維持される.

6.おわりに

本稿では,筆者らが先に提案した音声対話型AI帳票を活用した現場の人作業の進化が,新たな現場ニーズを顕在化させることでAIソリューションも進化させる共進化と,その実践事例を報告した.音声対話型AI帳票は,合成音声と音声認識からなる音声対話AI技術を用いて帳票データの読み書き,作業フロー制御,作業項目ごとの時間計測をシステムに代行させるので,作業員は付加価値を生む正味作業に集中できる.NEC プラットフォームズ福島事業所で約2年間の評価を実施し,不慣れな作業員の訓練期間を1/3に削減,品質管理を効率化し生産性を約20%向上,製造現場の作業改善サイクルを約40倍高速化する効果を実証した.音声対話型AI帳票は,従来の紙帳票運用では不可能であった作業項目ごとの作業時間の分析から潜在的な問題事象を発見し,作業改善ができる段階に人作業を進化させる.AI帳票が作業改善の標準ツールとして定着すると,現場は既存のツールと組み合わせたソリューションで潜在的な問題事象を迅速に特定し,改善を加速する段階に進化する.さらに,音声対話型AI帳票も生体認証技術を活用して本人確認作業を自動化することで,無資格検査のように人作業ゆえに起こり得る潜在的な問題事象を未然に防止できる段階へと進化していく.

筆者らは,製造/物流/建築/流通/サービスの現場に導入が進むIoTによる自動化の進展に伴った速度で人作業の品質・生産性向上を進めるべく,今後も人作業に潜在する問題をAI技術の活用で解決する「人作業×AIの共進化」を推進し,日本の産業の競争力を再生することに貢献していく所存である.

謝辞 AI帳票の効果的活用で人作業の進化を実践して頂いている大嶽充弘 氏,野地英男 氏,ほかご協力いただいているNECプラットフォームズの方々に,謹んで感謝の意を表する.

参考文献
  • 1)国際高等研究所:シーメンス社の考えるIndustrie4.0とそれを支える基盤技術,https://www.iias.or.jp/wp/wp-content/uploads/c5d2586d43b0d21d154c9615e7411cfe.pdf
  • 2) 厚生労働省:働き方改革実行計画(概要),http://www.kantei.go.jp/jp/headline/pdf/20170328/05.pdf (2017/3/28) (参照 2017-06-16)
  • 3)田淵仁浩,坂口基彦,服部浩明,奥村明俊:現場作業支援ソリューションのための音声対話型AI帳票,情報処理学会論文誌コンシューマ・デバイス&システム(CDS) 8(2), pp.13-23 (2018-05-22)
  • 4)あなどれない「手書き」の学習効果,http://jp.wsj.com/articles/SB1274836762211327397610458164433 1252188072 (参照 2017-06-16)
  • 5)中西美和,安間裕起,中村洋平,勝木辰明:マニュアルのメディア形態が作業手順の学習に及ぼす影響:媒体の違いおよびコン テンツの違いに焦点を当てて,人間工学,Vol.49, No.3 (2013).
  • 6)トッパン・フォームズ(株):紙媒体の方がディスプレイより 理解できる,http://www.toppan-f.co.jp/news/2013/0723.html (2013/7/23) (参照 2017-06-16)
  • 7)深谷拓吾,小野 進,水口 実,中島青哉,林真彩子,安藤広志:メディアの違いが校正作業に与える影響~マニュアル作成に おける事例~,情報処理学会第73回全国大会 (2011).
  • 8)波多野文,関根崇泰,伊 智充,井原なみは,田中裕子,村上智子,衣川 忍,入戸野宏:紙ノートとタブレット端末の使用が学習時の認知負荷に及ぼす影響─脳波を用いた検討─,信学技報, Vol. 115, No. 185, HCS2015-48, pp.39-44 (Aug. 2015).
  • 9)現場作業の電子化の御提案 XC-Gate.ENT,http://www.wavefront.co.jp/system_i/XC-Gate/XC-Gate.pdf (参照2017-06-16)
  • 10)iPad, iPhone, Windows タブレットによるペーパーレス『現場帳票』記録・報告・閲覧ソリューション i-Reporter,http://conmas.jp/product/ (参照 2017-06-16)
  • 11)快作レポート+:タブレットによる業務報告システム,https://www.hitachi-solutions-create.co.jp/solution/kaisaku_report/ (参照 2017-06-16)
  • 12)巡視・保守点検システム SmartMaintenance:https://jpn.nec.com/process/material/usecase/pdf/smartmaintenance.pdf (参照 201706-16)
  • 13)日本規格協会:第6章 社内標準化とTQM,https://www.jsa.or.jp/datas/media/10000/md_2421.pdf (参照 2017-06-16)
  • 14)日本生産性本部:生産性とは,http://www.jpc-net.jp/movement/productivity.html (参照 2017-06-16)
  • 15)(一社)日本能率協会:2016年度 Good Factory賞 受賞企業,https://jma-goodfactory.com/award2016/ (参照2017-06-16)
  • 16)イノベーションサービス,https://www.parc.com/ja/parc%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6 (参照 2017-06-16)
  • 17)石川秀人:製造現場の見える化の基本と実践がよーく分かる本,秀和システムズ,ISBN978-4-7980-2360-1 C2034.
  • 18)塚田 聡:耐騒音音声認識装置 VoiceDo,NEC技報,Vol.63, No.1, https://jpn.nec.com/techrep/journal/g10/n01/pdf/100118.pdf, 2010/2
  • 19)服部浩明,辻川剛範:耐雑音音声認識エンジン VoiceDo の応用,情報処理学会, Vol.2013-SLP-98, No.3 (2013/10/15).
  • 20)ヒアラブル技術によるヒューマン系 IoT ソリューションの取り組みと展望,http://jpn.nec.com/techrep/journal/g17/n01/170110.html (参照 2017-12-04)
  • 21)荒川隆行,矢野 昌平,越仲孝文,入澤英毅,今岡 仁:外耳道音響特性を用いた高精度個人認証,音講論集,pp.841-842 (2016/03).
  • 22)Akkermans, A. H. M., Kevenaar, T. A. M. and Schobben, D. W. E. : Acoustic Ear Recognition for Person Identification. Proc AutoID'05, pp.219-223 (2005).
  • 23)Yano, S., Hokari, H. and Shimada, S. : A Study on the Personal Difference in the Transfer Functions of Sound Localization Using Stereo Earphones. IEICE Trans. Funda, Vol.E83-A, No.5. pp.877887, (2000).
  • 24)荒川隆行,ほか:外耳道特性を用いた高精度個人認証,音講論集,pp.841-842 (2014)
  • 25)古明地秀治,坂口基彦,田淵仁浩,服部浩明,奥村明俊:不正抑止効果の高い音声対話型 AI 帳票の実現に向けた取り組み ─多段階話者適応方式の提案─,情報処理学会,Vol.2018-CDS-21(3), 1-7 (2018-01-19)
  • 26)NEC:NECの顔認証,https://jpn.nec.com/solution/face-recognition/index.html (参照 2019-03-26)
  • 27)IPA(独立行政法人情報処理推進機構):生体認証導入・運用の手引き,pp.19-21 (2013).
  • 28)法務省:出国審査における顔認証技術評価委員会:日本人出帰国審査における顔認証技術にかかわる実証実験結果(報告)(平成26年11月18日)
  • 29)音声対話型AI帳票における顔認証による本人確認,情報処理学会 研究報告コンシューマ・デバイス&システム(CDS), 2018-CDS-22,1-7 (2018-05-24)v
  • 30)Okumura, A., Komeiji, S., Sakaguchi, M., Tabuchi, M. and Hattori, H. : Identity Verification Using Face Recognition for Artificial-Intelligence Electronic Forms with Speech Interaction, HCI 2019 : HCI International 2019, 52-66 (Jul 2019).
  • 31)ASOCIO ICT Award 2019 : https://www.jisa.or.jp/Portals/0/resource/news/1205/602.pdf
    https://www.necplatforms.co.jp/press/201911/20191112_01.html
田淵 仁浩(正会員)tabuchi-az@nec.com

NECソリューションイノベータ(株).1987年早稲田大学理工学部電子通信学科卒.1993年 同大大学院理工学研究科電気工学専攻博士後期過程修了.1989~1993年 同大学情報科学研究教育センター助手.1993年 日本電気(株)C&C研究所入社.現在, NECソリューションイノベータ(株)で認知科学や人工知能を用いた人間機能拡張の事業開発に従事.博士(工学).1988年 本会第35回全国大会学術奨励賞,本会1994年度,2018年度山下記念研究賞,人工知能学会2016年現場イノベーション賞,本会2017年度業績賞,2019年度 JISA Awards winnerなど受賞.電子情報通信学会会員.

服部 浩明(正会員)hiroaki-hattori@nec.com

NECソリューションイノベータ(株).昭60北海道大学工学部工学研究科修了.同NEC入社.平20NEC情報システムズ出向,現職に至る.工学博士.音声認識・合成,話者照合の研究,開発に従事.人工知能学会2016年現場イノベーション賞受賞,本会2017年度業績賞,2019年度 JISA Awards winnerなど受賞.日本音響学会,電子情報通信学会会員.

古明地 秀治(正会員)s-komeiji@nec.com

日本電気(株).2007年東京農工大学工学部電気電子工学科卒.2009年東京大学情報理工学系研究科修了.同年NEC入社.耐雑音音声認識の研究に従事.2015年NEC情報システムズ出向,音声認識の研究,開発に従事.日本音響学会会員.

採録決定:2020年1月24日
編集担当:荒木拓也(日本電気(株)データサイエンス研究所)