デジタルプラクティス Vol.9 No.1 (Jan. 2018)

巻頭言

デジタルプラクティス編集委員会委員長
吉野 松樹

デジタルプラクティスは,2010年1月の創刊から今年で8年目を迎える.創刊以来,論文の形式で共有すべき「プラクティス」をどう定義するかを,編集委員会として自問自答しながら編集に当たっている.査読にご協力いただいている方々,論文を投稿していただいている著者の方々,論文を読んでいただく読者の方々の貴重なご意見も「プラクティス」とはどうあるべきかを考える上で大変参考にさせていただいている.

2017年3月,名古屋大学で開催された第79回全国大会で,デジタルプラクティス Vol.7,No.3(通巻27号)の「俊敏さを実現する新しい情報システム開発─エンタープライズアジャイルを中心に─」と連動する企画セッションとして「日本の実情にマッチしたアジャイル開発に向けて〜デジタルプラクティスライブ〜」を開催した.この企画セッションのパネル討論のモデレータを務めていただいた名古屋大学の山本修一郎教授に,「プラクティス」の定義をうまく表現するのが難しいというご相談を全国大会の懇親会の席でしたところ,アジャイル開発ではその真髄を簡潔に表現したアジャイルマニフェストというものがある.デジタルプラクティスも同じような簡潔なマニフェストを掲げてはどうかというご示唆をいただいた.

それを受けて編集委員会で何回か議論をしてまとめたのが, 以下のような「デジタルプラクティス論文マニフェスト」である.☆1

これで十分かどうかを検証する作業は今後も継続的に必要であるが,編集委員会としては,これを拠り所に議論を進めていくつもりである.執筆者の方々,査読者の方々にもこれを意識して,より一層のご協力をお願いしたいと考えている.

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