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最終更新日:2005年8月31日

第5回「組み込みソフト開発事例(組み込みOS系)」

 

開催日時: 平成17年11月25日(金) 9:00-16:45
開催会場: 東京電機大学 神田キャンパス7号館1F 丹羽ホール(東京都千代田区神田錦町2-2)

コーディネータ:中島 達夫(早稲田大学)

【セミナー概要】
組み込みシステムのソフトウエアは年々複雑になってきている.また,多様な要求を満足するため,様々な知識を必要とする.特に,具体的な
システムを構築した経験は大変貴重である.本セミナーでは,3人の講師がそれぞれ開発したシステムの概要と経験について紹介する.

【プログラム】

セッション1  9:00-11:00 「組み込みLinuxにおけるリソース管理」
                 菅谷 みどり(早稲田大学)

【講演概要】組込みシステムの複雑化とともに現在のLinuxが提供するスケジューリング方式では,多様なアプリケーションの要求に答えられなくなっている.本講演では,OS 内でリソース管理のサポートを行う事で,アプリケーションが使用するCPU資源を制限することが可能となり,マルチメディアアプリケーションなどのリアルタイムアプリケーションの実行を保証したり,ダウンロードしたアプリケーションがCPUを占有する事を防げる事について述べる.また標準化に基づいたリファレンス実装とその評価を示す.

セッション2 11:15-12:45 「暗号アルゴリズムの組み込み実装」
                 松井 充(三菱電機)

【講演概要】近年の暗号技術の進歩とともに,暗号の応用例が大きく広がっている.これにともない暗号アルゴリズムに対する性能要求も高速性から小型化までさまざまなものが存在する.本講演では,組み込み機器における暗号アルゴリズムの実装への取り組みを,プログラマの観点から紹介する.

                −昼食−

セッション3 14:00-15:00 「センサーと携帯端末OS」
                 森 英悟(ノキアジャパン)

【講演概要】近年,様々なセンサーが開発され,またそれらセンサーを使ったアプリケーションが開発されている.本講演では携帯電話をはじめとする携帯端末とセンサーのかかわりについて,その可能性と課題について解説する.特にセンサーの実装について,端末へ直接実装する例と,リモートセンサーを使ってセンサーシステムを構築する例を挙げて解説する.

パネル討論 15:15-16:45 「次世代組み込みシステムのためのソフトウエア基盤」
                 司会:中島 達夫(早稲田大学)
                 パネリスト:菅谷 みどり(早稲田大学),松井 充(三菱電機),森 英悟(ノキアジャパン)

【パネル討論概要】組み込みシステムのソフトウエアは年々複雑になっている.複雑さに対応するためには様々なことを検討する必要がある.本パネルセッションでは,将来の組み込みシステムのためのソフトウエア基盤における研究課題について議論する.