(発表件数8件)
(主査:北 英輔、幹事:廣安知之、古瀬慶博、藤本典幸、小林 聡)
日 程: 平成17年5月10日(火)
会 場: 名古屋大学ベンチャービジネスラボラトリー・ベンチャーホール
(名古屋市千種区不老町1)
http://www.vbl.nagoya-u.ac.jp/
連絡先 : 〒464-8601 名古屋市千種区不老町1
名古屋大学情報科学研究科
北 英輔 Tel/FAX: 052-789-3521 E-mail:
kita@is.nagoya-u.ac.jp
議 題 :
[11:00〜12:00]●セッション1
(1) 11:00-11:20
化学反応系のモデル化手法について (20分)
石渡龍輔、鈴木泰博、田中 博
(2) 11:20-12:00
Scientific Discovrery of Dynamic Models Based on Scale-type Constraints
(40分)
Fuminori Adachi、Takashi Washio、Hiroshi Motoda(阪大)
[13:00〜14:30]●セッション2
(3) 13:00-13:30
構造付き文字列のアラインメントに対する文法論的アプローチ (30分)
関新之助、小林 聡(電通大)
(4) 13:30-14:00
DNAを用いた乗算の方法の提案とその計算手順の設計 (30分)
星野哲男、涌井智寛、下田明宏、畠山正行(茨城大)
(5) 14:00-14:30
DNA演算シミュレータの構築 (30分)
下田明宏、涌井智寛、星野哲男、畠山正行、荒木俊郎(茨城大)
[14:40〜16:30]●セッション3
(6) 14:40-15:00
短期・中期移動平均線を用いた株価の解析 (20分)
安田征吾、廣川佐千男(九大)
(7) 15:00-15:20
改善集団と改悪集団による進化的停滞を回避する遺伝的アルゴリズムと時間枠つき配送計画問題への適用 (20分)
村田裕章、越野 亮、白山政敏、林 貴宏、木村春彦(石川高専)
(8) 15:20-15:50
パラメータの微分可能性を考慮した遺伝的アルゴリズムによる物理モデルの自動合わせ込み (30分)
村川正宏(産総研)、小田嘉則(半導体先端テクノロジーズ)、樋口哲也(産総研)、西 謙二(近大工業高専)
**********************↓↓発表募集は終了しました↓↓******************************
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情報処理学会「数理モデル化と問題解決研究会」第54回講演募集
および「情報処理学会論文誌:数理モデル化と応用」論文投稿のご案内
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日 程: 平成17年5月10日(火)
会 場: 名古屋大学 ベンチャービジネス・ラボラトリー
名古屋市千種区不老町1、Tel.052-789-3521
http://www.vbl.nagoya-u.ac.jp/
論文誌投稿ならびに
研究会発表申込締切: 平成17年3月10日(木)
注)原稿の〆切は4月3日頃です!
【発表申込方法】
1)研究会講演(予稿4ページ)と論文誌投稿(ページ数制限なし)の場合
(締め切りは平成17年3月10日(木))
●申込方法 : 電子メールでお願いします。
●申込書:次の事項をすべて含めて作成ください。
+ 論文誌投稿の確認
+ タイトル
+ 希望講演時間(講演+質疑)<20分、30分、40分、指定しない>
+ 講演者氏名
+ 共著者氏名
+ 資料の宛先の氏名
+ 所属
+ 住所(所属先の住所、郵便番号を忘れずに)
+ 電話番号(FAX、メールアドレス)
+ 75文字程度の日本語での概要もしくは30語程度の英語での概要
(MPS研究会のホームぺージ掲載用に、研究会講演のみの場合と同様の長さの概要が必要です。)
【これ以下の項目が、論文誌投稿に独自のものです。】
+ キーワード(直接関係するもの3個以内と間接的に関係するもの5個以 内)
+ 論文中で参照する予定の参考文献(新規性や有効性に直接関係するもの3件以内と間接的に関係するもの数件)
+ 論文の内容に関して、以下の中から当てはまるもの(複数でも可)を選び、それぞれの説明を300文字程度の日本語もしくは100語程度の英語で行なう。(日本語300文字/英語100語を越えても可)
- 1.『新しい数理モデルの提案』の場合: どのような新規性を提案するか説明する。
- 2.『既存数理モデルの改良』の場合: 改良点にどのような新規性があるかを説明する。
- 3.『特定の応用分野に限定した新しい数理モデルの提案』の場合: 提案するモデルが当該応用分野に対して有効である根拠と特定の応用分野に限定する理由を説明する。
- 4.『既存数理モデルの新しい応用分野への適用』の場合: 既存モデルが当該応用分野に対し有効である根拠とこれまでになぜモデルの適用がなされていなかったかの説明をする。
- 5.『既存数理モデルの概知応用分野に対するより効果的な適用』 の場合:提案手法の既存手法に対する有効性を説明する。
- 6.『その他の本論文誌対象分野』の場合:投稿予定の論文の概要とそれがなぜ上記1〜5に該当しないか、新規性もしくは有効性をどのように主張するかを説明する。
(この説明文は適切な査読者選定のために必須のものです。新規性/有効性に関する説明を簡潔明瞭に記述して下さい。なお、上記6項目は本論文誌の採録基準でもあります。)
+ 似た内容あるいはタイトルで、当学会あるいは他学会に論文投稿がある場合は、既発表内容と本投稿内容の差異を300文字程度の日本語もしくは100語程度の英語で簡単に記述してください。また、既発表論文のコピーを提出して頂ければ、査読者選定に役立ちますので、可能ならば提出をお願い致します。(国際学会や研究会での発表は、学会規定により既発表とはみなされませんが、似たタイトルのものがある場合、査読者の助けとするため、上記に準じて記述/提出いただいても結構です。)
2)研究会講演(予稿4ページ)のみの場合
(締め切りは平成17年3月10日(月))
●申込方法:電子メール、FAX(できるだけ電子メールをお使い下さい。)
●申込書:次の事項をすべて含めて作成ください.
+ タイトル
+ 希望講演時間(講演+質疑)<20分、30分、40分、指定しない>
+ 講演者氏名
+ 共著者氏名
+ 資料の宛先の氏名
+ 所属
+ 住所(所属先の住所、郵便番号を忘れずに)
+ 電話番号(FAX、メールアドレス)
+ 75文字程度の日本語での概要もしくは30語程度の英語での概要
+ 5個以内のキーワード
送り先:
北 英輔(名古屋大学情報科学研究科)
kita@is.nagoya-u.ac.jp Tel&FAX:
(052)789-3521
発表時に特別な機材を必要とされる方は、事前にkita@is.nagoya-u.ac.jpまでご連絡下さい。通常は、OHPならびにパソコン接続用のプロジェクタを用意しております。発表用のパソコンは、持ち込みが原則となっています。
本研究会に関する最新情報は http://www.ipsj.or.jp/sig/mps/
本論文誌に関する最新情報は http://ipsj.or.jp/sig/mps/TOM/
をご覧下さい。本研究会ではCFP/CFPP配送を目的としたメイリングリストがあります。MPSメイリングリストに未加入で新たに加入を希望される方は
http://www.ipsj.or.jp/sig/mps/mailinglist2.html
をご覧ください。積極的加入をお待ちしています。
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【研究会発表/論文誌投稿のサマリー】
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1)研究会発表のみの場合
+ 通常の研究会発表と同じ
2)研究会発表かつ論文誌投稿の場合
+ 研究会発表申し込み時に『論文誌投稿希望』と明示。(査読者選定のため、キーワードと参考文献を忘れずに記入して下さい。)
+ 研究会開催日の
a)3週間前の週の月曜日までに4ページ以内の研究会発表用予稿を情報処理学会事務局へ郵送.
b)4週間前までに ポストスクリプト/PDF 形式のページ数無制限の投稿論文をkita@is.nagoya-u.ac.jpまで電子メールで送信。
c)研究会開催日に採録/不採録の決定を行なう。
+ 論文誌のみの投稿は下記 3)、4) 以外は認めない。
3)本論文誌に投稿して不採録となった論文を修正して再投稿する場合、論文誌のみの投稿(注)となります。この時、判定のタイミングと口頭発表の有無
に対して、次の2種類の投稿方法があります。
+ 研究会当日に判定/口頭発表ありの場合
2)と同様にお申し込み下さい。この時、『論文誌再投稿希望』と明示のこと。(査読者選定のため、キーワードと参考文献を忘れずに記入して下さい。)ただし、研究会発表用予稿は必要ありません。また、口頭発表は、査読結果によって研究会当日に求められることがありますので、その準備をして研究会に参加して下さい。
+ 判定は不定期/口頭発表なしの場合
研究会とは無関係に投稿できます。ただし、研究会と連動した論文誌投稿とは異なり、投稿論文の判定日が決まっていないため、査読期間が長引く可能性があります。口頭発表は必要ありません。
4)過去に本研究会で研究発表を行なった予稿原稿をもとに論文誌投稿を行なう場合、論文誌のみの投稿(注)となります。
この時、判定のタイミングと口頭発表の有無に対して、次の2種類の投稿方法があります。
+ 研究会当日に判定/口頭発表ありの場合
2)と同様にお申し込み下さい。この時、『論文誌投稿希望、ただし、第○回MPS研究会研究発表済』と明示のこと。(査読者選定のため、キーワードと参考文献を忘れずに記入して下さい。)ただし、研究会発表用予稿は必要ありません。また、口頭発表は、査読結果によって研究会当日に求められることがありますので、その準備をして研究会に参加して下さい。
+ 判定は不定期/口頭発表なしの場合
研究会とは無関係に投稿できます。ただし、研究会と連動した論文誌投稿とは異なり、投稿論文の判定日が決まっていないため、査読期間が長引く可能性があります。口頭発表は必要ありません。
5)論文投稿申込み後のタイトル・著者変更は原則として認めませんが、論文投稿までに時間的余裕がある場合の変更に関しては、担当編集委員もしくは編集委員長にお問い合わせ下さい。個別対処致します。
(注)3) および 4) に該当する論文誌投稿の場合、MPS研究会での正式な講演はありませんし、研究会での予稿原稿も必要ありません。つまり、この場合の論文誌投稿は情報処理学会事務局とは無関係であり、学会誌の会告のページのプログラムも掲載されず、研究会技術研究報告には印刷されないわけです。『研究会当日に判定/口頭発表あり』の場合、通常の研究会発表と連動した論文誌投稿(1)に該当)から、研究会発表部分を削除した形になりますが、投稿論文の締切は通常の研究会発表と連動した論文誌投稿の締切と同じ日になります。また、研究会当日に判定を行なう関係上、正規の研究会講演とは別枠で投稿論文に関する発表を求められる場合がありますので、研究会には参加が必須となります。『判定は不定期/口頭発表なし』の場合、研究会当日の判定はありませんので、口頭発表は必要ありません。この場合、査読手順は通常の基幹論文誌投稿の場合に準じて行なわれます。このため、判定日を明確にお約束できません。
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【論文誌投稿の形式について】
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『情報処理学会論文誌:数理モデル化と応用』への投稿に際しては、査読作業における郵送時間の短縮等を目的として、電子メールでの投稿を標準としています。このとき原稿を以下の形式で送付してください。
投稿はできるかぎり電子メールにて「ポストスクリプト/PDF形式」で送付してください。このとき、Unix上の圧縮ソフト等を利用して、容量を小さくすることは
好ましいですが、どのような処理をしたのかを担当編集委員に伝えてください。場合によっては別の送付方法を要求される場合があります。Windows
や
Macintosh 上の圧縮ソフト等を利用したメールは、担当編集委員において解凍が不可能な場合があるので、基本的には受付けません。
ワープロソフト等を使って執筆する場合、「ポストスクリプト/PDF形式」として送付可能かどうかは事前に十分に調査し、担当編集委員と相談してください。なお、MS
Word、EGWORD などの独自ファイル形式のままでの電子的送付は、担当編集委員において再生が不可能な場合があるので基本的には受付けません。
標準的な「ポストスクリプト/PDF形式」で送付できない場合は、担当編集委員が承諾した場合に限り、救済措置として紙ベースでの原稿を受付ける場合があります。ただしこの場合、以下の2点がともに満たされることが必須条件です。
+ 通常の締切日(「ポストスクリプト/PDF形式」で送付する場合)より7日前までに担当編集委員の元に郵送等で到着すること。これに遅れた場合は不採
録とします。
+ 論文が採録された際に、カメラレディ形式の原稿を著者が自分で準備できること。(本論文誌では写植は行なわず、著者の責任でカメラレディ原稿
を準備いただきます。)カメラレディ原稿を自力で作成する能力がない場合には、本論文誌では投稿を受付けられません。
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【採録結果の通知】
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上記 2) の場合、ならびに 3)、4) の『研究会当日に判定/口頭発表あり』の場合には、下記のように判定がなされます。
本論文誌への採録/不採録については、研究会開催日当日に(原則として研究会終了直後に)開催される編集委員会の席上において、1件ずつ協議の上で決定し、その場で投稿者ご本人にお伝えします。
投稿者は研究会終了後、事情が許す場合は会場に残り、採否結果を直接聞いてください。採否結果が出た論文については1件ごとに著者を個別にお呼びして結果をお伝えします。査読者から指示された採録条件等も、その際にご説明します。投稿件数が多かった場合など、編集委員会の議事進行の都合によっては、研究会終了後1〜2時間程度かかってしまう例もありますので、十分にご承知おき下さい。会場に残られない場合には、翌日以降に編集長または担当編集委員から電子メールで結果をお伝えします。
会場に残って結果を直接聞かれるか否かの選択は投稿者の自由としますが、会場を離れる場合には必ず編集委員会に断ってからお帰りいただくようにお願いします。「条件つき採録」の場合などに、著者の意見を確認しないと採否が決定できない場合がありますので、可能であれば会場に残って当日中に採否結果を聞いていただくことを推奨します。
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情報処理学会論文誌:数理モデル化と応用のご案内
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情報処理学会数理モデル化と問題解決研究会では、平成10年度より研究会運営による論文誌を発行することになりました。この論文誌は、既存の情報処理学会論文誌の別冊として刊行されることになります。本論文誌に投稿するには、本研究会にて通常の研究発表を行なってもらう必要があります。研究会論文誌投稿に関する具体的な手順は以下の通りです。
1)研究会開催日より11週〜12週間(各回のCFPを御覧下さい)前までに研究会申し込みをすると同時に、本論文誌投稿の意志表明を行なって下さい。なお、申込先は本研究会主査/幹事(平成17年度は北@名古屋大)です。また、本研究会の対象分野に関しては、下記「数理モデル化と問題解決研究会研究対象分野の御紹介」を参照して下さい。
2)研究会開催日より3週間程前までに、4ページ程度の研究会予稿(カメラレディ)を情報処理学会事務局(締切、ページ数と書式等は事務局の指示に従って下さい)に郵送し、同じく4週間前までにページ数制限なしの論文誌投稿論文原稿をポストスクリプト/PDF形式で担当編集委員に電子メールで送って下さい。
3)研究会当日、講演の後、査読者もしくは本論文誌エディタとの詳細な質疑応答を行なった後、当日のうちに採録/不採録の判定を行ないます。
4)採録決定後は、本論文誌エディタの指定する締切日までに、カメラレディ原稿を用意して下さい。書式に関しては別途指示を行ないます。
5)ページ数の制限はありませんが、擦り上がり1ページあたり数千円の掲載料をお支払いただきます。
6)本論文誌は年間2回程度発行の予定です。
本論文誌に関するお問い合わせは以下のとおりです。
北 英輔
名古屋大学情報科学研究科
kita@is.nagoya-u.ac.jp
Tel&FAX: (052)789-3521
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数理モデル化と問題解決研究会研究対象分野の御紹介
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本研究会は平成7年度より、理工学上の問題に関するモデル化と解決アルゴリズム両面に関わる研究を扱う研究会として発足しました。発足直後は数理モデルや解決アルゴリズムそのものに関する研究発表が多かったのですが、回を重ねるごとに、それらの応用に関する研究発表が増えてきました。以下に過去6年間の研究発表内容を分野ごとに示します。
H.7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年
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【数理モデル化全般】 14 11 10 10 5(**) 10 10 9 6
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新しいモデルの提案 4 3 7 6 2 4 2 3 3
モデルの改良 9 5 1 4 3 6 7 4 2
その他 1 3 2 0 0 0 1 2 1
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【数理モデル応用】 19 21 31 38 44(@) 61 45 57 59
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回路/VLSI 5 2 2 0 1 1 1 2 0
スケジューリング 3 1 2 2 1 2 2 1 3
流通・トラフィック 3 4 7 4 1 3 0 1 5
並列分散処理 6 3 2 5 7 7 6 9 6(!)
工学・物理解析 2 2 0 2 1 2 3 0 0
ゲノム・バイオ 0 3 1 9 5 3 5 3 3
NN・学習理論等 0 2 5 10 10 14 12 15 7
ゲーム工学・理論 6 0(*) 0 1 0 0 0
ソフトウェア工学 5 2 3 0 0 2
通信・制御 2 2 1 1 1
プログラム理論 8 2 0 0 0
経営工学 2 1 2 1 1
環境工学 1 3 0 0 0
画像・パターン認識 3 6 5 3 4
マルチメディア 9 1 0 1
数理生物学 5 1 2
進化的計算 (+) 9(++)14
エージェント 7 2
音楽情報処理 1 1
スポーツ工学 1
可視化/VR 3
GRID 1
量子計算 1
その他 0 4 6 1 0 2(@@) 2 3 1
==================================================
【その他】 1 4 1 2 0 0 0 0 0
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(*) シンポジウムで9件
(**) シンポジウムで5件(ポスター含む)
(@) シンポジウムで21件(ポスター含む)
(@@)シンポジウムで21件(ポスター含む)
(+)シンポジウムで78件(ポスター含む)
(+)シンポジウムで78件(ポスター含む)
(++)シンポジウムで48件(ポスター含む)
(!)シンポジウムで40件(ポスター含む)
上記表より分かりますように、平成7年度は数理モデル化そのものに関する発表件数と、数理モデル化応用に関する発表件数にさほど差異はありませんでしたが、平成8年度は2倍、9年度は3倍、10年度は4倍、11年度は9倍、12年度は6倍、13年度は5倍、14年度は6倍になっています。数理モデル化全般に関する発表件数は、平成8年度、9年度、10年度と一定しており、11年度には半分に落ち込んだものの、12年度以後には再び10件程度になりました。これに対して数理モデル化応用は件数自体の増大もさることながら、対象分野の広がりに目覚しいものがあります。対象分野が拡大した一つの理由には、8年度第10回研究会での『人工生命特集』と9年度『人工生命』シンポジウム、9年度第18回研究会での『ゲームとモデル化特集』などにより、本研究会が新しい研究分野を積極的に取り込んでいるところにあります。また、11年度『問題発見とモデル化』シンポジウムでは、数理モデル化応用に関する発表が20件以上ありました。さらに、12年度には『新しい計算パラダイム』として、最近注目を浴びている量子ならびにDNA計算に関する発表が20件以上ありました。13年度は進化的計算に関するシンポジウムで80件、14年度は同じ内容で50件近い発表があり、運営側にとっては嬉しい悲鳴でした。このように数理モデル化応用に関する発表が発表数・分野ともに増えた理由は、平成10年度より本研究会が発行している情報処理学会論文誌:『数理モデル化と応用』の影響かと思われます。ただ、平成11年度には、研究会発表と論文投稿という運営形態の歪みも表面化してきました。これは上記データには換算していませんが、平成10年度までは一度も発生しなかった研究会発表のキャンセルが、平成11年度には5回(主著者が電通大1回、茨城大3回、広島大1回)も発生したのです。この問題に関して、改善策を主査・幹事の間で検討した結果、平成12年度以後にはキャンセルは一度も発生しません。
また、研究会ごとの平均発表数も、平成7年度では5.6件だったのが、8年度では6.0件、9年度は7.0件(以上年6回開催)、10年度では10.0件、11年度では10.8件、12年度では14.2件(以上年5回開催)に急増しております。残念ながら13年度は11件と落ち込みましたが、同年度のシンポジウムの発表がそれまでの4倍であったことから、依然、全体としての増加傾向は続いていると考えられます。
このような状況を踏まえて、本研究会の対象とする分野は、数理モデル化全般と同応用に大別され、後者に関しては『回路・VLSI、スケジューリング、流通・トラフィック、通信・制御、並列・分散処理、工学・物理解析、ゲノム・バイオ、数理生態学・数理生物学、ニューラルネット・学習理論、進化的計算・人工生命を含む学習理論、エージェント、ソフトウェア工学、ゲーム工学、プログラム理論、経営工学、環境工学、画像・パターン認識、マルチメディア、音楽情報処理』に対する数理モデル応用という小分野に分けることができます。これら各小分野は、情報処理学会の他の研究会の対象とする分野を、数理モデル化という切口から見たものと考えることができます。各分野における数理モデル応用研究は、分野の違いこそあれ、基本的な問題解決の手順には驚くほど共通性があり、このために毎回本研究会においては、まったく分野の違う研究者の間で、数理モデル化という側面からの議論が実に活発に行なわれ、新しいアイデアを創造する場となりつつあります。また、これらの小分野に含まれていない分野の数理モデル応用に関する研究発表も、勿論広く募集しております。また、これらの数理モデル化に関わる基礎研究・応用研究の各分野は、そのまま本論文誌の対象とする研究分野に相当します。
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