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最終更新日:2003.11.28

11.参考資料

 


11.1学会の現状と課題

  1. 会員となることがステータスシンボル、誇りでなくなっているため、実利的なGive&Take指向が強くなり、学会在籍の意義が薄れ、会員が増加せず、会費等が低く押さえられ、学会経営が苦しくなっている。
  2. 研究対象が急速に拡大・深度化し、学会の細分化が進行しているため、小規模学会が増加し、複数学会加入による研究者の負担が増加するとともに、学会経営が困難になっている。
    *1)、2)近い分野の学会に連合方式の検討を呼びかける。
  3. 学界では基礎研究指向、産業界ではビジネス優先指向が強く、両者の真の協調を難かしくしている。原因を分析し解決の道を探る。
  4. 学会活動を現在の方式から、国家機関、産業界などのニーズを受けて、学会が共同研究や研究助成の受け皿となれる努力(組織、人材)が必要ではないか。
  5. 研究会の領域制を進展させ、研究活動の活性化を図り、領域別の論文誌、大会、国際会議などが実施できるよう、学会として取り組んでゆく。
  6. 学会の専従事務員は、学会運営について積極的な企画提案と実行ができる人材を育成してゆく。
11.2学会活動の社会への対応と活性化
1.これからの学会活動とは

  • 環境の変化:社会、経済、研究、技術、個人、高齢化等々
  • 価値観の多様化:
    文化、科学、哲学、経済、名誉、生活等々
  • 知識の創造と伝承:
    教育・研究・開発等の高度化、グローバル化が必要
  • 学会活動の目的:学術・技術の調査研究と成果の発表、評価、普及振興 教育、産業、経済、社会、文化などとの関連は?
    学会活動の意義:
    非営利、会員資格の開放、ボランティア、
    研究成果発表の会合・出版物、学術・技術の交流交換・啓蒙
  • 学会活動の価値:研究成果の評価能力、顕彰能力、奨励・普及の手段、交流の場

2.学会と学界・産業界、官界との望ましい関係

 学界・産業界・官界はなにを学会に期待しているのか
 学会は学界・産業界・官界になにを求めるのか
 学会として望ましい関係とは

3.電子化関連
  1. インターネット
    学会はどのように参加すべきか
    学会としての情報発信の望ましい姿とは
    学会としての限界:例えばハード、データベースなどの経済・人的負担の限界
  2. 電子化
    知的所有権
    電子図書館への対応

4.関連する学会との関係

 IFIP、ACM、SEARCC、IAPR、日本学術会議
 電子情報通信学会、ソフトウェア科学会、人工知能学会、計測自動制御学会、
 システム制御情報学会、精密工学会、テレビジョン学会、日本人間工学会、
 応用物理学会、日本経営工学会、日本ロボット学会、日本医療情報学会、
 日本オペレーションズリサーチ学会、認知科学会、可視化情報学会、画像電子学会、
 日本エム・イー学会、回路実装学会、自然言語処理学会、日本工業教育協会、
 日本工学会、等々

現状
  • 日本学術会議の会員選挙推薦団体((情報学、情報工学(連絡事務担当)、通信工学)
  • 日本工学会(工学系の80学協会の加盟団体)に加盟(役員、事務研究委、他)
  • 電気・情報関連学会(電気、電子情報通信、TV、照明、情報処理)に参加
  • 日本学術会議・電気・情報関連学会役員連絡会議
  • IFIP:日本代表として加盟
  • ACM、IAPR:提携関係
  • SEARCCに加盟を決定
  • その他:共催、協賛、後援等

今後

 交流の促進、緊密化をはかるには
 共通問題検討の場を設定してゆく
 海外向け情報の収集と発信への施策をたててゆく

5.国際関係、特にIFIPとの関わり

 IFIPに積極的に参加し、国際貢献して行けるのか
 IFIPをはじめ活動には金がかかる。学会が補助してもやってゆくのか
 会費:20,800SFR. 旅費(GA、CM、11TC、650万円)
 USA一辺倒か、EUROにも参加してゆくのか
 SEARCC(アジア)に加盟を決定、会費3万円、旅費30万円
 国際活動は長いつきあい(人)と資金が必要、資金の確保を学会ができるのか

6.学会運営と事務局
  • 学会運営の効率化とレベルアップは益々必須条件:職員の個々の資質、適正要員数
  • 65歳定年制の硬直化、能力ダウン:一部高齢職員の嘱託化、早期退職制度等
  • 公務員型処遇、給与体系から:民間型の能力、能率型への転換
  • 給与、賞与の評価査定制度の導入
7.支部活動の活性化
  • 社会への広報、貢献
  • 支部における独立採算型事業の展開
  • 他機関からの会議開催への助成金申請
8.学生の活動の活性化
  • 学生会の新設(支部別、県別?)自主的な運営、資金の補助
  • 会費、参加費等の割引・無料化等

9.サイエンス・ボランティア活動について

 青少年の理工系ばなれを少なくするため、
 各地の博物館等でボランティア活動を行う
 日本工学会が文部省から委嘱されたボランティア登録制度に登録する

10.その他

 青少年の理工系ばなれを少なくするため、
 各地の博物館等でボランティア活動を行う
 日本工学会が文部省から委嘱されたボランティア登録制度に登録する

  • 学会運営の透明性の向上
  • 学会活動の弾力性の確保
  • 学会活動に対する評価の実施
  • 会費、購読料、参加料、登録料、投稿料等の適正化
  • 事務局の強化、職員の資質向上、待遇の適正化

会員に対して

 学会の使命は、論文の発表、評価、出版のみではなく
 学術・技術分野を育て普及してゆく、社会的使命と責任をもつ、自覚が必要
 会員としての誇りとボランティアとしての活動の参加 欧米の学術団体と同等の社会的地位の確立

企業に対して

 青少年の科学、技術離れを解決するため
 学会の啓蒙普及活動に対して
 人的、資金的な積極的な支援を行うよう広報と依頼

政府、議会への働きかけ
  • 科学技術基本法の制定に伴う実施法制定に向けての意見具申
  • 実施法制定後の受け皿となるための環境整備
  • 寄付金免除の対象とすること、または特定公益法人資格の取得への努力
  • 海外向け情報発信に対する助成処置
  • 郵便料金の割引制度
  • 青少年、社会人、障害者、高齢者向けの活動に対する助成処置
  • 収益事業のうち、論文誌、学術印刷物等を非収益事業とすること
  • 学術法人法の制定の要請継続