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最終更新日:2006年9月19日

国際情報オリンピックで日本選手が金メダル2,銅メダル1

 
日本団写真
写真提供:
(特非)情報オリンピック日本委員会
垂れ幕
化学会館に垂れ幕を掲示しました

 国際情報オリンピック(IOI=International Olympiad in Informatics)に日本から10年ぶりに4人の高校生が参加し,金メダル2,銅メダル1を獲得しました.受賞したのは次の諸君です.

  金メダル 片岡 俊基君(三重県 高田高校2年)
  金メダル 渡部 正樹君(東京都 筑波大学附属駒場高校3年)
  銅メダル 今城健太郎君(兵庫県 甲陽学院高校3年)

 片岡君と渡部君は数学オリンピックにも参加し,片岡君は銀メダル,渡部君は金メダルを獲得しました.また,受賞した3人はスーパーコンピュータコンテストにも参加しており,片岡君の属す高田高校チームは2位,今城君の甲陽学院高校チームは1位でした.

 情報オリンピックは,数学オリンピック,物理オリンピック,化学オリンピック,生物学オリンピックと並んで開催されている,高校生以下の生徒を対象とする国際科学オリンピックの1つで,3題ずつの問題をそれぞれ1日5時間ずつかけて,2日間で計6題解くプログラムを作り上げ,その正しさを問題ごとに与えられる複数のテストデータで検証したり(バッチ型の問題),組織委員会が用意した相手プログラムと相互にやり取りしたり(応答型問題),出力の良さを競ったり(出力型問題)することにより審査して,金・銀・銅メダルが与えられます.非常に難問が出題されます.今年は新しい傾向として,最も良い答を出題者も知らず,参加者がいろいろと知恵をしぼり答の良さを競う問題もありました.

 今年は,76カ国・地域から284人が参加し,金メダル24名(全体の約12分の1),銀メダル48名(同6分の1),銅メダル71名(同4分の1)が与えられました.

 情報オリンピックへの選手選抜および強化訓練は,情報オリンピック日本委員会(NPO法人,理事長:守屋悦朗・早稲田大学教授)が当たっています.情報処理学会は,後援しています.

 会誌「情報処理」47巻10号に,より詳しい解説が掲載される予定です.

情報オリンピック日本委員会のWebサイト

(守屋悦朗/情報オリンピック日本委員会理事長)