日程・会場

  • 日程:
    • 開場: 2024年1月6日(土) 12:30 (受付開始)
    • 開会: 2024年1月6日(土) 13:30
    • 閉会: 2024年1月8日(月) 正午前
  • 会場:
    • 現地会場: ラフォーレ修善寺 (〒410-2415 静岡県伊豆市大平1529)
      • 注: COVID-19 感染状況の極端な悪化などがあった場合,急に変更となる可能性があります.
    • オンライン会場: ZoomSlack

詳細は「参加募集のご案内」をご確認ください.

1 日目 : 2024年1月6日 (土)

修善寺駅からラフォーレ修善寺までは,ラフォーレが運営するバスでの移動になります.お時間にお気をつけください.

定期運航便の他に,プログラミング・シンポジウム専用の臨時便を出してもらう予定です.

開場 (受付開始) 12:30
オープニング 13:30 - 13:40

セッション 1 : 13:40 - 15:25 座長:前田 敦司(筑波大学)

[一般講演] プログラム部分点のためのスライスを用いた類似度指標
宮前 和也(電気通信大学大学院情報理工学研究科),寺田 実(電気通信大学大学院情報理工学研究科)
概要
プログラミング学習者が自習する際には部分点を用いた自動評価が望ましいと考える。 しかし部分点評価を行う上で正解コードとの文字列比較や、ASTの編集距離に基づく比較のみでは必ずしも妥当な点数が得られない場合がある。 本研究ではコードから意味的な情報を抽出する方法のひとつであるプログラムスライスに着目する。 学習者のコードからスライスを複数抽出してスライス群を作成し、正解のコードのスライス群との比較を行うことで類似度を求める。 スライス群の比較により全体の違いだけではなく、コード中の意味のあるまとまりごとに部分点の付与が可能になると考える。 スライス相互の比較にはスライスを構成するASTノードの部分木同士の編集距離を利用する。 またスライス群の比較には二部グラフのマッチングを用いて最適な対応付けを行う予定である。 評価として、従来手法であるASTの編集距離による部分点との比較、ユーザテストによる納得感の評価などを行って結果を示したい。
[一般講演] 代数的エフェクトを活用するためのプログラミングの支援に関する考察
山﨑 陽介(広島市立大学大学院),川端 英之(広島市立大学大学院),弘中 哲夫(広島市立大学大学院)
概要
代数的エフェクトとそのハンドラは,プログラム中のエフェクトの発生とその処理を分離する言語機構である.この分離により,インターフェースと実装が明確に区別されるため,プログラムの可読性や再利用性が大幅に向上する.近年,OCamlをはじめとする多数のプログラミング言語でこの概念が取り入れられている.しかし,プログラマがその機構を利用するにはいくつかの課題が伴うと考える.具体的には,インターフェースと実装が明確に区別されていることで,かえってコードのフローが直感的で無くなる可能性や,抽象度を上げていくにつれて,ハンドラがネストしエフェクトの流れを追いづらくなる点が挙げられる.本研究では,algo basicという二人用ゲームの実装を通じて,代数的エフェクトの実際の応用時の課題と,それをサポートするための環境についての考察を行う.
[口頭発表ショート] Rustで実装して理解するRDBMSの仕組み
佐野巧曜 (琉球大学工学部),河野真治(琉球大学工学部)
概要
RustでRDBMSを一ヶ月で実装する試みを行った。一ヶ月で14,000行実装し、SQLによりCRUD操作ができるようになった。並行動作も可能になっている。CbC(Contiuation based C)の技術を導入し、信頼性を上げることも考えている。
休憩 15:25 - 15:35

セッション 2 : 15:35 - 16:55 座長:横山 大作(明治大学)

[一般講演] 構造や動作のつながりに着目したWebアプリケーションの可視化
枦山 命(電気通信大学大学院情報理工学研究科),寺田 実(電気通信大学大学院情報理工学研究科)
概要
本研究では、フロントエンドがJavaScript、バックエンドがPythonで構成されているWebアプリケーションを対象とし、CodeCityという都市メタファーを用いてWebアプリケーションの構造と動作を可視化するシステムを提案する。都市メタファーを用いることで、分散システムであるWebアプリケーションの複雑な構造のつながりを理解することが容易になると考える。システムでは、フロントエンドとバックエンド間の通信だけでなく、それぞれのコンポーネント内部での処理も同時に可視化する。クライアントサイドとサーバーサイドのコンポーネントを都市のビルとして、データ通信をコンポーネントである都市のビルとビルの間を行き来するトラックの移動として表す。コンポーネントごとの動作とアプリケーション全体の動作を可視化することで、アプリケーションの構造と一連の処理の理解、エラー原因の特定を容易にすることを目的とする。
[一般講演] クラウド上のコンテナで動作するWebアプリケーションの性能推定手法の評価
荒武 佑磨(高知工科大学),松崎 公紀(高知工科大学)
概要
近年、クラウド上でのコンテナベースのアプリケーション運用が増加している。アプリケーションの本番運用においては、コンテナインスタンスや、アプリケーションの性能を正確に把握することが求められる。本研究では、AWS Fargateで提供されているコンテナインスタンスとFargate上で運用されるWEBサイトの性能評価を目的とし、具体的な負荷テストとその結果を用いた分析を行った。テスト結果として、平均アクセス回数や平均レスポンスタイム等のデータを収集。同時に、FargateのCPUやメモリのメトリクスデータも取得した。これらのデータを基に、コンテナの性能変動とWEBサイトの応答性能を評価した。
休憩 16:55 - 17:10

ポスター・デモセッションとライトニングトーク 17:10 - 18:00

ポスター・デモセッションでは,ポスターやデモのみの発表に加えて,昼の通常発表と重複してポスター・デモとしても登録しているものがあります.これは,通常発表の議論をポスター形式でも少人数・対面でおこなったり,通常発表の内容をデモとして紹介したりできるようにしているものです.今回は,すべてのポスター・デモ発表が,通常発表をともなうものとなりました.

今回は GPCC や夜のセッションと重ならない,ポスター・デモセッション専用の時間を夕食前に設けました.セッションの最初に,ライトニングトークとして,各ポスター・デモの紹介をしていただきます.

この 1 日目の夜に GPCC のワークショップがあるため,ここで GPCC の報告とワークショップの案内もしていただきます.

構造や動作のつながりに着目したWebアプリケーションの可視化
枦山 命(電気通信大学大学院情報理工学研究科),寺田 実(電気通信大学大学院情報理工学研究科)
AgdaによるAutomatonの記述
河野真治 (琉球大学工学部)
対話型鑑賞と光のプログラミングを組み合わせたSTEAM教材 の開発
清水 俊之(パナソニックホールディングス株式会社),高田 和豊(パナソニックホールディングス株式会社),手嶋 州平(株式会社 musuhi),向 健二(パナソニック株式会社),渡邉 健太(パナソニック株式会社),藤原 ゆり(パナソニック株式会社),鴫谷 亮祐(パナソニック株式会社),田中 博美(米子工業高等専門学校)
Rustで実装して理解するRDBMSの仕組み
佐野巧曜 (琉球大学工学部),河野真治(琉球大学工学部)
システム管理を体験させる学生実験に関する考察
木山瑞基(琉球大学工学部),河野真治(琉球大学工学部)

ポスター・デモセッションの会場は 2 日目の夜までそのままです. 2 日日の夜も,夜のセッションと並行してポスターやデモの議論をおこなっていただけます.

夕食 18:00 - 19:30

GPCC と並行してポスター・デモセッション (続き) 19:30 - 21:00

2 日目 : 2024年1月7日 (日)

セッション 3 : 9:15 - 10:35 座長:田中 哲朗(東京大学)

[一般講演] AgdaによるAutomatonの記述
河野真治 (琉球大学工学部)
概要
Automatonの授業用にAgdaによるAutomatonの定式化を行った。高階直観論理により、状態の有限性に関係なく状態の集合を取り扱える。定式化によっては複雑になってしまうので工夫が必要となる。有限性はBijectionと関係があり、有限、あるいは可算なBernsteinの定理についても考察する。
[口頭発表] 数値流体力学ソフトウェアの設計・実装パターンの提案
出川智啓(合同会社Ricerca)
概要
本発表では,内製数値シミュレーションソフトウェア,特に数値流体力学ソフトウェアの構築に関連する設計・実装パターンについて議論を提起したい.産学を問わず,ソフトウェアを内製する理由の一つは,既存ソフトウェアにはない価値を実現することである.しかしながら,内製ソフトウェアの持続性,すなわち内製ソフトウェアの価値の長期的な維持については軽んじられている実情がある.発表者は,内製ソフトウェアの持続性を維持するためには,実装能力のみでは不十分であり,ソフトウェアの設計や構造に対する理解が必要であると考えた.一方,数値流体力学ソフトウェアに関して,それらに関連した情報は存在せず,また重要視されていないのが現状である.そのような状況を改善するため,発表者は,数値流体力学に親和性があり,かつ持続性を維持できるような設計・実装パターンを提案している.その詳細について報告し,計算機の専門家と議論を深めたい.
休憩 10:35 - 10:45

セッション 4 : 10:45 - 11:50 座長:渡辺 勇士(日本大学)

[一般講演] システム管理を体験させる学生実験に関する考察
木山瑞基(琉球大学工学部),河野真治(琉球大学工学部)
概要
琉球大学工学部では三年次の実験のシステム管理を体験するサーバー班を用意している。教員、技術職員から構成されたシステム管理チームに学生実験のメンバーが参加する。使用するツールとしてはzoom,chat toolであるmattermost、そしてTODO管理や知識データベースにscrapboxを用いている。今までの2年間の経験について考察する。学生の体験用にmattermost上のchatシステムとして管理コマンドを用いる方法を提案する。
[口頭発表ショート] 対話型鑑賞と光のプログラミングを組み合わせたSTEAM教材 の開発
清水 俊之(パナソニックホールディングス株式会社),高田 和豊(パナソニックホールディングス株式会社),手嶋 州平(株式会社 musuhi),向 健二(パナソニック株式会社),渡邉 健太(パナソニック株式会社),藤原 ゆり(パナソニック株式会社),鴫谷 亮祐(パナソニック株式会社),田中 博美(米子工業高等専門学校)
概要
昨今、プログラミングはロボットやドローン等と組み合わせたSTEM教材として広く使われている。一方、Artの要素も含むSTE“A”M分野へのプログラミングの導入は未だ初期段階であり、正解のない問題を扱うSTEAM分野にどのように適用させるかが課題となっている。AIの進化とともにプログラミングが自動化されても、新しいサービスやモノづくりは人間の感性に基づくため、感性を育むSTEAM教育の重要性は今後ますます増していく。 創造性教育のモデルの一つであるクリエイティブラーニングにおいては、チーム内での思考、感情の共有によるリフレクションが重要だと考えられている。しかし、正解の無い問題に対して演繹的なアプローチをとる際には、このような思考や感情の共有が難しくなると考えられる。 そこで本研究では、STEAMの分野では思考や感性の言語化が重要であるとの仮説を立て、対話型鑑賞と光のプログラミングを組み合わせたSTEAM教材の開発を行った。このカリキュラムは美術、国語、情報、理科の教科を横断的に学ぶもので、本稿ではその内容と実際の授業での評価結果を紹介する。
昼食 11:50 - 12:50
移動 12:50 - 13:00

招待講演 13:00 - 14:30

都市デジタルツイン実現プロジェクト「PLATEAU」(プラトー)が実現する未来
内山 裕弥 (国土交通省総合政策局/都市局)
概要
PLATEAUは国土交通省が様々なプレイヤーと連携して推進する、日本全国の都市デジタルツイン実現プロジェクトである。デジタル技術により豊かな生活、多様な暮らし方・働き方を支える「人間中心のまちづくり」を目指し、仮想空間に都市を再現する3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化に取り組んでいる。 本講演では、PLATEAUの取組内容、技術的特徴、今後の展望などについて詳細に解説する。
休憩 14:30 - 14:45

セッション 5 : 14:45 - 15:35 座長:中山 心太(NextInt)

[口頭発表ショート] 政治資金を取り巻く環境及び【政治資金データベース】の設計と実装
小林 悟史(ブルーモ証券株式会社)
概要
我が国には政治資金規正法という法律があり、これに基づき、政党や政治家個人の政治資金の支出入はすべて政治資金収支報告書という形で総務省のHPなどでその多くが公開されている。しかしその収支報告書の中身は紙の書類をスキャンしただけのPDFデータで、政治資金の詳細な集計や分析は困難な状況となっており、いくつかの政治資金を透明化するプロジェクトが立ち上がったが、その多くは頓挫している。 これに対し筆者はオープンソースOCRエンジンtesseractを基にした政治資金収支報告書の解析・分析プログラムを実装した。このプログラムにより紙をスキャンしただけのPDFである政治資金収支報告書から構造化したデータとして中身を抜き出し、それらをリレーショナルデータベース内に保存するようにした。またtesseractによる読み取り結果を人間が効率的に修正できるWEBのインタフェースを実装し、その結果をもとにtesseractのモデルを再学習させ、読み取り精度を向上させる仕組みを実装した。 本発表では政治資金を取り巻く環境と問題点及び先人たちの取り組みを紹介した後に、筆者のアプローチ方法および作成したプログラムの設計と実装の紹介を行う。
[口頭発表ショート] 地域コミュニティの活性化に役立つディジタルツールのあり方を考える ~老若男女が誰でも使いやすい地域コミュニティ向けアプリの検討~
梅田 創(広島市立大学大学院),山根 愛実(広島市立大学大学院),山﨑 陽介(広島市立大学大学院),弘中 哲夫(広島市立大学大学院),川端 英之(広島市立大学大学院)
概要
近年、スマートフォンの普及率は急激に増加しているが、75%の自治会等ではその運用にデジタルツールを使っていない現状がある。そのため、回覧板等の紙ベースでの情報伝達による、情報伝達の遅延や不確実性などの課題が多く残っている。我々は、地域で十分に使われうる既存のデジタルツールがあるにも関わらずその利用が進まない原因について検討し、それを解決する手法を提案する。また、プロトタイプアプリ「CocBan」を開発し、その有用性について議論する。
休憩 15:35 - 15:45

山内奨励賞受賞講演 : 15:45 - 17:15

各種報告 : 17:15 - 17:45

夏のプログラミング・シンポジウム報告
情報科学若手の会報告
GPCC 報告と案内
アナウンスなど
休憩・移動 17:45 - 18:00
夕食 18:00 - 19:30

夜のセッション 19:30 - 21:00

夜のセッション
ポスター・デモセッション (続き)
初日のポスター・デモセッションの会場は 2 日目の夜もそのまま開いています.この日も引き続き,ポスターやデモの議論をおこなっていただけます.
その他,詳細未定

3 日目 : 2024年1月8日 (月・祝)

セッション 6 : 9:30 - 10:35 座長:竹内 郁雄(未踏)

[口頭発表ショート] 検索の民主化
増井 俊之(慶應義塾大学 環境情報学部)
概要
検索エンジンの検索結果はユーザがコントロールできないし、非公開の情報を検索することもできない。お気に入りの店の情報がWebで公開されている場合でも名前に特徴が無ければ検索が難しいし、クラウド上の秘密情報を検索エンジンでみつけることはできない。 与えたキーワードに対する検索の挙動をカスタマイズできるように検索エンジンを拡張して「民主化」することにより、あらゆる種類の情報に同じインタフェースでアクセスできる DemocraSearchシステムを提案する。 DemocraSearchを利用すると、「プロシン」でWeb検索したり、「パスワード」で自分のパスワードを表示したり、「天気」で現在地の天気予報を表示したり、「住所」で自分に関係する住所のリストを表示したり、あらゆる情報に同じインタフェースでアクセスできるようになる。本論文では、DemocraSearchの実装と利用例について述べる。
[一般講演] ミニ2048の完全解析を用いたNタプルネットワーク+Expectimax探索プレイヤの分析
寺内 俊輔(高知工科大学情報学群),松崎 公紀(高知工科大学)
概要
確率的一人ゲーム「2048」のコンピュータ・プレイヤについては多くの研究がなされており、人間プレイヤよりもずっと高いレベルで競われている。著者らの先行研究では、盤面サイズが3×3であるミニ2048を対象として、4つのNタプルネットワークプレイヤを作成し、さらにミニ2048の完全解析の結果を用いてプレイヤの特性を分析した。本研究ではその研究をさらに発展させ、NタプルネットワークプレイヤにExpectimax探索を組み合わせた場合の、Expectimax探索の特性と有用性について分析を試みる。

オーガナイズド・セッション : 10:35 - 11:35

特別講演:弱解決から2ヶ月。オセロAIで占う人間とAIの未来
山名 琢翔(筑波大学)
概要
人間に勝利してから四半世紀を過ぎた2023年、オセロが完璧な着手によって引き分けに終わると報告されました。しかし、これでオセロAIは研究し尽くされたかと思いきや、実はまだ人間とともに変化を続けます。この講演では、オセロAIの歴史に始まり、弱解決の解説と私自身の取り組み、そしてオセロAIと人間の未来をお話しします。
クロージング 11:35 -

12:00 前後に,ラフォーレ修善寺から修善寺駅までのバスを出してもらう予定です.